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現代車 グリーンカー・三星(サムスン)クレピン…国庫注いで‘企業ますます肥え太る’

登録:2014-02-03 21:51 修正:2014-02-04 22:03

政府は事業成果を上げやすく
中小企業は大企業の顔色をうかがい
大企業は資金と成長動力を手にして
互いに気楽な‘三角同盟’が原因
財閥中心の韓国経済を固定化

 "ところで、なぜ必ず大企業と関連づけてするのですか? …大企業とこのように連係して開発すれば、結局は従属的な関係になる。 そのことを心配しないのですか?" (チョン・ハジン セヌリ党議員)

 "大企業と連係して技術開発をするからと言って、必ずしもその企業にだけするわけではありません。 それを土台にして他のグローバル企業にも部品供給する可能性を持てます。" (キム・ジェホン産業通商資源部次官)

 昨年11月27日、国会産業通商資源委員会小会議室。 3兆ウォンを越える産業部研究開発(R&D)資金を巡って舌戦が繰り広げられた。 問題はグリーンカーなど輸送システム産業核心技術開発事業(グリーンカー事業)を巡って火が点いた。 グリーンカー事業は親環境高効率自動車および造船関連核心技術を開発する国策研究事業だ。 国会議員たちはグリーンカー事業を通じて現代自動車などの大企業に予算が支援されると批判した。 反面、ホ・ナムヨン産業部システム産業政策官は 「完成車全体のスペック(基準)が決まっていて、そのスペックを部品と結びつけるためには大企業の一定のロール(役割)が必要だ」として、政府が大企業に研究開発支援をすることは避けられないことを力説した。

 "今仰ったことをよく聞いてみれば、大企業と一緒に連繋するということはその大企業の下請け開発を政府が支援することになります。 そうではありませんか?」(チョン・ハジン議員)

 "大企業と中小企業、学校、研究所、このように関連している部分ですが、今仰った基礎固有技術開発でも独自の開発を支援するプログラムが他にもあります。" (キム・ジェホン次官)

 チョン・ハジン議員は「だから、これ(大企業に対する直接支援予算と推定される76億ウォン)は削減しようという話を今しているんですよ」と語気を強めた。 「中堅企業の源泉技術を開発するのに、国家がサポート(支援)することは常識的と見れるが、それを売買するにあたって中堅企業が例えばフォードに持って行って売ることもできるわけで、A・B・Cという会社に持って行って売ることもできるということじゃないですか? それを必ずしも現代と一緒に括って開発して売らなければならない理由はないということじゃないの?」 キム・ジェホン次官はすぐに反論した。彼は「完成車業界が独自にそのような研究開発をして、協力企業と進めるならば何の問題はないのだろうが…。 ところがそのように進めることはできません」と発言した。

 政府は現代自動車など完成車業界が独自に研究開発することは出来ないという立場だった。 チョン議員は見逃さなかった。 「それをなぜ政府が心配するのですか? 企業が処理する事でしょう。 現代では水素自動車も開発したんですよ。 どうして企業がそれをしないというのですか? 自分たちが生きるためには当然することですね。政府がなぜそこまで気を遣うのですか?」

 国会の小さな会議室を真っ赤に熱した‘グリーンカー事業’は2009年に始まった。 韓国の主力産業である自動車・造船などに対して戦略的な支援を行い、競争力を高めるというのが目的だった。 電気自動車とスマートカーなど、未来型自動車に対する研究開発課題を出して、これに応じた企業と研究所などには研究費を支援した。 2012年1074億ウォンを企業と研究所・大学などに支援し、昨年には926億ウォンの税金を投じた。

 これを分析した国会予算政策処(予政処)は、政府の莫大な直接支援金が大企業中心産業に流れているという点を指摘した。 昨年7月予政処が出した‘国家R&D事業管理実態評価’報告書を見れば、グリーンカー事業は2011年政府研究費の内 51.4%が大企業に支援され、2011~2012年技術実施契約67件の中で40.3%にあたる27件が相互出資制限企業集団に属する大企業との契約だと評価した。 政府が大企業に支援した研究費が多く、その成果もまた大企業が享受しているという指摘だ。 予政処は特に現代自動車企業集団によって実行された事業比重が2011年課題数基準で26%、政府研究費基準では30.9%に達すると明らかにした。

 しかし、国会産業通産委は昨年末2014年グリーンカー事業予算を12億ウォン削減するにとどまった。 チョン・スンオク議員室のチョ・ヨンハク補佐官は「予算小委が終わった後、産業部の公務員が訪ねてきてしばらくは原案どおりの予算で進めなければならないと主張した。 この事業についてはどうしようもないということだった。 結局、予算小委の最後の会議で産業部が予算案を若干調整して12億ウォンを削減した」と話した。

 グリーンカー研究開発事業管理を受け持っている韓国産業技術評価管理院(産技評)側は、仕方ないという立場だ。 ムン・ジョンドク産技評スマートカー ディレクター(PD)は「自動車は部品だけでは機能できない製品だ。 部品も完成車に納品してこそ商品になるので。 大企業と一緒に行わざるをえない。 輸出も国内完成車業者に納品した実績があってこそ可能だ。 大企業を外そうということは見識が足りない」と話した。 マ・ヒョンニョル産技評責任研究員も「中小企業は大企業と共に(研究開発コンソーシアムを)したがる」と話した。 中小業者が部品を開発しても、現代車が受け入れなければ販路がないということだ。 それだから、政府や産技評が大企業に参加を要請したりもしている。 マ・ヒョンニョル研究員は「大企業も研究開発費をくれと言いはしない。私たちが行って一緒にやって欲しいと話している。 大企業が入らなければ(投資した研究費の)成果を出すことは難しい」と付け加えた。

 結局‘三角同盟’構造だ。 予算を使う公務員の立場としては、事業成果で‘包装’できる大企業を選選好し、中小企業もやはり大企業の顔色を伺うしかなく、大企業は研究開発支援まで受けられて、相互間の利害関係が一致する。 産業界の技術開発動向を見ているある弁理士は「相対的に中小企業に投資すれば失敗しやすいので、公務員の立場としては大企業を好むことになる」と話した。

 問題は相互に気楽なこういう‘三角同盟’が、韓国経済を財閥中心経済として固着させるということだ。 すでに大きくなった木に水と養分を与え続ければ、その下にある木々は大きな木の陰になって、これ以上大きくなれないためだ。 グリーンカー関連のある中小企業代表は「産業部のグリーンカー事業も結果を見なければならないが、あのように国庫を投じたからといって産業全般に効果があるだろうかという気がする」と話した。 彼は「環境部が250億ウォンを投じて電気自動車の購買者に補助金を与える事業がある。 この補助金を見てBMWやルノー三星だけでなく、中小企業も市場に飛び込んだ。 技術開発をするなら直接金を与えることだけが方法ではない」と話した。

 グリーンカー事業は今年予算規模が減ったが、大企業中心の政府研究開発支援は依然として繰り返されている。 チョン・スンオク議員は次世代産業新素材に目されているクレピン素材・部品技術開発事業を大企業に資金を与える事業と見ている。 2012年知識経済部がこの事業を推進する当時、チョン・スンオク議員は国会知識経済委予算小委で「クレピン事業は三星ですでに全て行っている」として、20億ウォンの予算支援に反対した。 だが、ユン・サンジク産業部長官(当時は次官)が40億ウォンの増額を要請したし、国会は一部を受け入れ反対に40億ウォンに増額した経緯がある。

 そして昨年5月、クレピン事業の5つの課題遂行機関に三星テックワンとポスコなどの大企業2社が選ばれた。 これら企業は昨年それぞれ10億ウォンと8億8000万ウォンを支援された。 チョン・スンオク議員は「三星が保有するクレピン特許は407件で、米国IBM(134件)の3倍を超えている。 数十兆ウォンの利益を上げている三星に、国家が研究開発費を支援しなければならない必要があるのか」と尋ねた。 今年はクレピン事業に110億ウォンが投入される。

イ・ワン記者 wani@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/622430.html 韓国語原文入力:2014/02/03 20:38
訳J.S(3658字)

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