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[健康というレンズで見た社会] 出身大学別に明らかになった健康格差

登録:2013-12-04 00:38 修正:2013-12-04 08:11

 学歴が高い人ほど元気だという研究結果はもはや目新しいものではない。 ところで、韓国社会では学歴にともなう格差、それ以上のものが存在する。 簡単に言えば、大学卒だけでは足りないということだ。 出身大学の序列により健康水準も変わる。 最近キム・ジニョン高麗(コリョ)大教授チームが<韓国社会学>に発表した論文はこのように‘悲しい現実である真実’を示している。

 キム教授チームは韓国労働パネル調査資料の中で職業を持つ満25才以上の成人男女5,306人を対象に学歴と自らが感じる健康水準の関係を分析した。 良く知られているように、学歴が高いほど健康状態が良いことが分かった。 すなわち高等学校を卒業できなかった人々の健康水準が最も低く、次いで高等学校卒業者、専門大卒業者、4年制大学卒業者の順に健康水準が良くなった。 ところで4年制大学卒業者の中でも、地方私立大よりは広域市の私立大、広域市または地方の国公立大、首都圏の大学の順に健康水準が高くなることが確認できた。 大学を卒業したかどうかと同様に、どんな大学を卒業したかが重要だったのだ。 ‘小川から龍が出る’が事実上不可能になった今日、韓国社会でこのような研究結果はもう一つの絶望を追加している。 大学進学率が80%を越えると言うが、皆が同じ‘大卒者’ではなかったわけだ。

 両親の社会的背景から幼稚園、小・中・高校に続き大学はもちろん、今や健康と寿命まで続く運命の道は永遠に変えられないのだろうか? 幸いにキム教授チームは、社会構造的側面の介入が不平等の連環を断ち切ることができるという点を指摘した。 教育水準と主観的健康水準の関係で、雇用上の地位や働き口および経済的地位の差を同じに補正すれば、学歴にともなう健康格差はほとんど消えるということだ。 ただしこの場合にも高等学校を卒業できない人々と首都圏4年制大卒者の間の格差は依然としてあることが明らかになった。 すなわち少なくとも高卒以上の学歴者は満足な働き口や所得が保障されるならば学歴と学閥にともなう健康格差は消すことができる。

 研究チームは労働政策を通じて‘学閥’にともなう不平等を減らすことが、健康格差も緩和できると主張した。 すなわち学歴と学閥の差が雇用や働き口および経済的地位で差を作り出し、これが健康不平等を起こすので、勤労環境と報酬で‘悪くない’働き口を保障すれば学歴や学閥のために生じる健康格差を減らすことに寄与できるということだ。

 韓国開発研究院が昨年発表した研究結果を見れば、ソウル大入学生の中でソウル出身学生と地方出身学生が占める比率の格差がますます広がっているという。 また、ソウルの中でも自治区別に学生数が10倍まで差を示した。 必ずしも健康ためではなくても、このような状況自体は決して公正だと言えない。 両親の地位が子供の学歴成就につながり、再びこれが良い職場を持たせ、健康結果での不平等まで続く経路を至急遮断しなければならない。

クォン・セウォン市民健康増進研究所(health.re.kr)研究フェロー

https://www.hani.co.kr/arti/society/health/613869.html 韓国語原文入力:2013/12/03 20:39
訳J.S(1399字)

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