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日本 秘密保護法制定控えて東京で大規模反対デモ

登録:2013-11-21 23:26 修正:2013-11-22 08:16
21日午後、日本 東京 千代田区の日比谷公園野外音楽堂で市民1万人余りが詰めかけた中で開かれた‘STOP! 秘密保護法 11・21大集会’で海渡雄一 弁護士が秘密保護法の危険性について演説している。

与党、26日 衆議院通過 目指す
自民党出身 野中前官房長官
"戦争の足音が聞こえるようだ"
"何が秘密かって? それがまさに秘密だ。"

 21日午後6時30分、安倍晋三日本総理が立法推進中の特定秘密保護法に反対する日本の市民たちが東京 千代田区の日比谷野外音楽堂に駆け付けた。 この日、秘密保護法に反対する日本の市民たちは東京をはじめ全国14ヶ所で‘STOP! 秘密保護法 11・21大集会’を開いた。 東京だけでも行事開始前から集会場の内外に市民1万人余りが駆け付けた。 主催側では「入場出来なかった人々が2000人もいる」と明らかにした。

 市民がこの法案に反対するのは、政府が自分の好みに合わない情報を‘特定秘密’に指定して永遠に隠しかねないという憂慮のためだ。 この日の行事を準備した海渡雄一 弁護士は「自民党の法案には何が特定秘密なのか、確認・監視する手段がない。 市民は何が特定秘密に指定されているのかを知ることもできない。 総理が(法案の客観的な監視をする)第3機関の役割をするだと? 笑わせるな」と話した。 この日の行事に参加した民主党の近藤昭一 衆議院議員も 「この法は必ず廃案にしなければならない」と主張し、志位和夫 共産党委員長は「米軍基地の被害が深刻だと考えて、市民が写真を撮ってインターネットに載せれば処罰を受けることになりうる。 このように国民の知る権利を無視する法を容認することはできない」と叫んだ。 議員たちの発言が続く間、客席では 「笑わせるな」「法案を廃案にしなければならない」という叫び声が続いた。 集いを開催した‘新聞労連’ ‘平和フォーラム’ ‘秘密に反対する学者・研究者連絡会’等はこの日配布した資料で "核発電関連情報や環太平洋経済パートナー協定(TPP)のように国民の生命や暮らしに関連した情報も秘密に指定してしまうことができる" と訴えた。

 秘密保護法は核発電政策と共に日本政界と民心の乖離現象を見せる代表的な事案に挙げられる。 <毎日新聞>の12日の世論調査結果を見れば、この法案に対する反対意見が59%で賛成意見(29%)を二倍以上上回っている。 法案を今回の臨時国会で急いで処理せず慎重に扱わなければならないという意見も80%を越えている。 それだけではなく、日本新聞協会など言論界、日本弁護士連合会など法曹界、市民団体、学界、女性界全てがこの法案に反対意見を明らかにしている状態だ。

 それでも法案制定作業は着々と進行している。 自民党は最近みんなの党、日本維新の会などとの協議を終えて、共同提出案を用意することに意見を集約した。 野党は当初は特定秘密に指定できる情報を外交・国防分野に限定し、政府の恣意的法運用を防ぐ第三者機関の監視などの内容を含ませる計画だったが、自民党の反対に押されて退いてしまった。 <朝日新聞>は21日 "野党との調整でも法の核心的な部分は変わりがない" として "自民党が25日福島で地方公聴会を開いた後、26日に衆議院通過を試みるだろう" と指摘した。

 この日あらわれた市民の不安は誇張ではない。 20日、赤嶺政賢 共産党衆議院議員は衆議院国家安全保障特別委員会で政府が福島第1原発事故状況を撮った衛星写真を‘極秘保全’を理由に東京電力に提供しなかった事実を指摘した。 共産党機関紙<赤旗>は△原子力発電所△自衛隊海外派兵活動△靖国神社なども機密になりうると警告した。

 自民党幹事長を務めた野中広務 元官房長官も憂慮の声を上げた。 彼は16日、兵庫県で開かれたある講演会で「戦争の足音が聞こえてくると言っても過言ではありません。なぜ秘密保護法がいるのですか。 秘密を国民から目の届かないところに隠してしまうということじゃないですか。」と憂慮した。 太平洋戦争当時、政府が軍の機密という理由で国民の耳目を塞いで戦況をきちんと知らせず国家を存亡の危機へ推し進めた歴史を喚起させたのだ。

 この法案は日本の民主主義を質的に後退させる危険のみならず、米国の公開的な支援を受けて推進されている安倍政権の集団的自衛権行使のためのものという指摘も絶えることなく続いている。 集団的自衛権行使が始まり、米-日が一緒に戦争を遂行することになる場合に備えて、日本政府が軍事機密の流出と市民社会の監視を基本的に遮断しようとする意図で推進しているということだ。 東京/文・写真 キル・ユンヒョン特派員 charisma@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/612229.html 韓国語原文入力:2013/11/21 21:10
訳J.S(2103字)

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