"お前のような奴は生きている価値もない、死んでしまえ。はやくこの国から消えてなくなれ!"
25日日本東京の韓国と呼ばれる新宿新大久保のある公演会場。 画面に日本の嫌韓団体の集会光景が上映され、場内に沈黙が流れた。 日本の一人の若者がおびえた中年女性に口に出すのもはばかられる悪口を吐きだしている光景だった。
最近急増した嫌韓集会に対応するため日本の市民社会が‘嫌悪スローガン(ヘイト スピーチ)と人種差別を克服するための国際ネットワーク’(以下 のりこえねっと・‘のりこえ’は乗り越えることを意味する日本語)を作り、本格的な対応に乗り出した。 この日発足したのりこえねっとの共同代表には村山富市 前日本総理、在日朝鮮人問題を深く掘り下げてきた田中宏 一ツ橋大名誉教授、日本社会の根深い部落差別に反対する運動を繰り広げてきた松岡徹 部落解放同盟中央本部書記長など21人が名前を上げた。 共同代表の中で最も目につく人は日本の代表的な右翼団体である‘一水会’の鈴木邦男 顧問だった。 彼は 「真の右翼ならばあんな排外主義的な主張に同意しない」として「現実がこうならば、多くの国民がこの内容が分かるよう言論が積極的に知らせなければならない」と話した。
共同代表として参加した作家 中沢けいは 「(嫌韓団体である)在特会が発足したのが7年前で、4~5年前から在日朝鮮人の参政権に反対する集会が始まった」として 「昨年8月から嫌悪集会が急速に増えて、これ以上放置できない状況に至ることになった」と話した。 のりこえねっとが集計した資料によれば、去る3~8月の6ケ月間に確認された嫌悪集会は計161件で、1件当り平均43人程度が参加した。 東京と朝鮮人集団居住地が集まっている大阪など関西地方で開かれた嫌悪集会が主に注目されてきたが、北海道の札幌から九州の大分まで全国的に嫌悪集会が開かれているとのりこえネットが指摘した。
嫌悪集会が最近急速に増加した理由について、田中名誉教授は「日本政府が高校無償教育適用対象から朝鮮学校を除くなど、国家が差別を助長している現実が民間にも影響を与えた」とし「朝鮮人や中国人など他者と共存できる健全な日本を作らなければならない」と話した。
東京出身の在日同胞3世であり今回の集いを主導した辛淑玉(シン・スゴ)人材育成技術研究所所長は、韓国政府と韓国人にも一針を飛ばした。 彼女は「韓国政府はこの間、在日朝鮮人の人権問題には無関心で一貫し、多くの人々をスパイの濡れ衣を着せ捉え閉じ込めたり利用しただけ」とし「韓国でも最近国粋主義が猛威を振るっているが、韓国のバカみたいな人と日本のバカみたいな人が互いに絡まって、両国関係をさらに難しくしている」と批判した。 のりこえネットは今後、日本社会の関連団体らと情報を共有するなど嫌悪集会に対応し、嫌悪集会が開かれる場所を訪ねて行き反対運動も繰り広げることにした。
文・写真 東京/キル・ユンヒョン記者 charisma@hani.co.kr