政府と韓国電力公社が慶南(キョンナム)密陽市(ミリャンシ)の送電塔建設に反対する住民たちを訴訟などで圧迫したのに続き、警察が26日送電塔反対住民代表を逮捕し捜査を本格化し、住民と市民団体などが強く反発している。
密陽(ミリャン)警察署はこの日午前5時50分頃、密陽市、丹場面(タンジャンミョン)トンファジョン村のキム・某(41)氏宅に捜査官を送り、寝ていたキム氏を逮捕した。 キム氏は765kV送電塔建設予定地であるトンファジョン村の送電塔反対対策委員会委員長だ。
警察は去る5月21~24日、韓電が掘削機などを投じて工事を強行しようとするや掘削機など韓電の重装備にキム氏がおばあさんなどの村住民10人余りと共に鎖で自分たちのからだを縛りつけ事を妨害した疑い(業務妨害など)があると明らかにした。
キム氏が逮捕されたニュースが知らされるや住民たちと対策委員など数十人が密陽警察署を訪れキム氏の釈放を要求し座り込みを行った。
密陽警察署関係者は「送電塔事態で住民数百人が告訴された状態だ。 キム氏は9回にわたり出頭要求に応じず逮捕令状の発給を受けて執行した。 夜明けに逮捕したのは農繁期なので早く仕事に出かける上に、住民たちが知れば摩擦を醸し出しかねないため」と話した。
チョン・ホンウォン国務総理は去る22日、国家政策調整会議で「密陽送電塔の建設が急がれる。 密陽住民たちの大乗的な理解をお願いする」として住民たちに譲歩を要求した。 韓電は去る23日、反対対策委住民26人を相手に裁判所に工事妨害禁止仮処分申請をした。 密陽市は去る19日から5~6級公務員130人余りを動員して住民説得作業を始めている。
これに対して‘密陽765kV送電塔反対対策委員会’イ・ギェサム事務局長は「総理まで乗り出して住民たちを圧迫するのは、工事再開に先立ち送電塔建設反対住民たちの手足を縛ろうとするものだ。 今日、対策委員長まで逮捕したが、住民たちは決してへこたれない。 テレビ討論会等を通してこの問題を公開的に議論することを繰り返し要求する」と話した。
密陽/チェ・サンウォン記者 csw@hani.co.kr