ボーイング社のF-15SEと共に次期戦闘機事業の最終候補に上がったヨーロッパ航空防衛宇宙産業(ヨーロッパ航産)のユーロファイタータイフーン3が脱落した。 これに伴い、次期戦闘機事業はF-15SEを採択するか、事業自体を変更・再設計するものと予想される。
防衛事業庁ペク・ユンヒョン スポークスマンは18日、緊急記者会見を行い「機種別入札価格を分析した結果、一機種が2012年7月から2013年6月までの交渉過程で相互に合意した条件を勝手に変更して価格を提示したことが確認された。 防衛事業庁は入札過程で合意した条件を勝手に変更することは受容できないので、この機種は総事業費を超過したものと判断した」と明らかにした。 ユーロファイターであることが確認されたこの機種は、最終候補機種から脱落した。
防衛事業庁は当初の交渉過程でユーロファイターを生産するヨーロッパ航産に戦闘機60機の内、15機を複座機(2人が乗る戦闘機)にし、既に韓国空軍が保有している戦闘機武装を活用できるよう武装体系統合のための研究開発をすることを要求し合意していたと明らかにした。 しかし最終価格入札でヨーロッパ航産が複座機の機数を6機に縮小し、武装体系統合のための研究開発費を除き価格を低くしていた事実が確認されたということだ。 複座機は単座機より1機当たりの価格が高い。
これに対してヨーロッパ航産のある関係者は「複座機を15機とすることに合意したことは事実だが、これは提案書にも含まれていない内容であり、単座機しかないF-35Aや複座機だけであるF-15SEと比較する際に公平でない」と主張した。 また、武装体系統合のための研究開発についても「米国製武装にヨーロッパ戦闘機を合わせろということで慣行に合わず、合意したこともない」と反論した。
F-35Aが脱落した後、有力な候補であったユーロファイターまで落伍したことにより9月中旬の防衛事業推進委員会(防推委・委員長キム・クァンジン国防長官)には空軍がすでに保有しているF-15Kの改良型であるF-15SE一機種だけが候補に上がることになった。 F-15SEは価格競争力はあるが、開発されて50年も経過した古い戦闘機を基盤としたものなので、最終的に選ばれるかは不透明だ。 防推委が事業条件を変更し再上程を要求したり、次期戦闘機事業自体が初めから再設計される可能性もあるように見える。
キム・キュウォン記者 che@hani.co.kr