午後7時30分頃、ソウル清渓(チョンゲ)広場で‘第5次汎国民ろうそく文化祭’が始まった。 参加した市民はさらに増えた。 日が沈んだ広場は3万余りのろうそくのあかり(主催側推算)でたちまち染まった。 入りきれなかった市民たちは平日にろうそく集会が開かれるソウル光化門(クァンファムン)のファイナンスセンター前にも集まった。
文化祭の開始は民主化のための全国教授協議会の共同議長であるチョ・ヒヨン聖公会(ソンゴンフェ)大教授(社会科学部)が知らせた。 舞台に上がったチョ教授は「87年民主抗争で成し遂げた成果が崩れている。軍出身が国家情報院長など主な要職に位置していて、文民精神も毀損されている」と政府を強く批判した後△セヌリ党国政調査特別委委員全員辞退△ナム・ジェジュン国家情報院長解任△朴槿恵(パク・クネ)大統領謝罪など‘国家情報院政治工作大統領選挙介入の真相糾明および縮小隠蔽疑惑糾明のための市民社会時局会議’の主な要求事項を発表した。
民主党国政調査特別委委員長であるシン・ギョンミン議員は舞台に上がって 「国政調査で(国家情報院事件に対する)新しい事実が出てくるや恐れを感じたセヌリ党議員が休暇に行った」として与党に国政調査跛行の責任を問うた。 また 「沈黙する朴槿恵(パク・クネ)大統領とセヌリ党は、国民に今こそ返事をする時だ」と国家情報院事件の真相究明を要求した。
市民はろうそくを持って「朴槿恵大統領が責任を負え」、「国政調査を延長せよ」等のスローガンを叫び、足の踏み場もない清渓広場を守った。
参加した市民たちは国政調査跛行と‘沈黙する’大統領府に批判の声を上げた。 今年初めてろうそく集会に出てきたイ・某(75)氏は「セヌリ党が力任せに我田引水するように国政調査を壊したことを見過ごせなくて、この席に出てきた」と話した。 イ氏は「この事件を解決できるのは大統領だけだ。 朴大統領が‘身を捨ててこそ浮かぶ瀬もある’という言葉を覚えてほしい。 大統領選挙に出馬した時、自分個人の利益ではなく国家の利益のために殺身成仁すると決心しただろう。 その初心を失わずに誤ったことに対して謝り、再発防止を約束することを願う」と注文した。
その一方、言論の報道に苦々しさを表わした参加者もいた。 恋人と一緒に集会に参加したキム・ポラム(26・九老区(クログ))氏は 「深刻な事案なのに、言論や警察が事実がどうなっているのかすっきりと信じられるように明らかにしないので、もどかしかった」として「集会を開いたところで何も変わらないと思う懐疑感もあるが、それでも1人でも多く出てきて市民の声が大きくなってこそ言論も報道すると思って出てきた」と話した。 夫、17ヶ月になった息子と一緒にこの日初めて集会に来たチョン・某(35)氏は「息子を見ても‘これではいけない’という気がして直接出て来た」として「言論からの正確な情報提供もなされず、事案を他のことで覆い隠そうとしている政界のピンポンゲームばかりを見せていて、もっと詳しい話を聞くために出てきた」と話した。
ろうそく集会が始まる1時間30分前から市民を相手に集会を広報していたユ・ジヨン(崇実(スンシル)大社会福祉学科4学年)氏は「友人たちと集まって民主主義について勉強しながら、私たちが直接民主主義を生かし守ることができる方案を考えてろうそく集会に参加することになった」と話した。 その後続いた音楽公演などに市民は拍手で呼応して文化祭を楽しんだ。 文化祭は夜9時頃終わり、市民たちは来週‘6次国民ろうそく大会’に再び集まることを約束して締めくくった。
キム・ヒョシル、チョン・ファンボン記者 trans@hani.co.kr