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福島原発 遮断膜 穴があいたか…汚染水 海洋流出の恐れ

登録:2013-07-11 22:10 修正:2013-07-12 06:04
去る9日に撮影した日本福島原子力発電所の航空撮影写真。 日本の原子力当局は2011年3月に事故を起こしたこの原子力発電所から流出した汚染水が太平洋に流出していると疑われる情況が捉えられたとし深刻な憂慮を表明した。 福島/APニューシス

 2011年3月に放射能大量流出事故を起こした後いまだに事故状態が続いている日本福島第1原子力発電所で放射能汚染水が土中に入り込み海に流れ込んでいると疑われる情況が捉えられた。 汚染水の流出が事実ならば短期間に解決策を講じることが容易でなく、海洋放射能汚染が加速化すると憂慮される。

 11日、日本言論の報道によれば、福島第1原発を運営する東京電力が放射能汚染監視のために福島原子力発電所の付近の海辺から30m内側の地点に掘ってある複数の井戸水から5月下旬以後 放射能汚染が確認され始めた。 最近ではある井戸から高濃度のセシウムが検出されている。 この原子力発電所2号機の海水取水区近隣に掘ってある井戸からは8日の検査で1㎏当たり2万7000ベクレルに達するセシウムが検出され、9日にはセシウム濃度が3万3000ベクレルに上がった。

 東京電力は「2011年4月の汚染水流出時にもれた汚染水が土中に一部残留していたようだ」として「分析できるデータが少なく、まだ正確な汚染源は分からない」と明らかにした。 しかし日本の原子力規制委員会は「原子炉建物および地下トンネルなどに溜まっている高濃度の汚染水が地下水と混じって海へ流出しているという疑いが強い」と10日指摘した。 井戸水のセシウム濃度は事故を起こした原子炉建物地下にたまっている汚染水(1㎏当たり最高8000万ベクレル)よりは低いが、セシウム134とセシウム137の比率が1対2で原子炉内の汚染水の比率と同じというのがその根拠だ。

 福島第1原発では2011年4月、2号機の海側電力ケーブル施設の亀裂地点を通じて500余tの高濃度汚染水が海に流出した経緯がある。 当時は亀裂地点を塞ぎ追加流出を食い止めることができた。 しかし今回監視用井戸水から高濃度汚染が確認されたことは、汚染水が漂う原子炉建物や地下トンネルの遮断・密閉機能が損傷した可能性を暗示するものだ。 建物などにたまった汚染水は毎日増えるのでなくすことはできず、漏れ出る所を探して塞ぐことも難しいという点で、汚染水流出が今後加速化するだろうという憂慮をもたらしている。

 原子力規制委は汚染源を把握して対策を用意する作業班を迅速に構成することにした。 田中俊一 原子力規制委委員は10日夕方に開かれた記者会見で「危険がどれくらい緊迫した状態なのか、はやく判断する必要がある」と話したと<毎日新聞>は伝えた。

 福島第1原発では破損した原子炉建物に地下水が入り込み溶け落ちている核燃料と接触して一日400tの高濃度汚染水が発生している。 東京電力はこの汚染水を浄化してタンクなどに汲んで貯めているが、建物地下などにたまった汚染水の量を減らせずにいる。 小出裕章 京都大原子炉実験室助教など専門家たちは2011年から地下水を通した放射能汚染の拡散を防ぐために事故が起きた原子炉建物の周囲を地中の岩盤地帯までコンクリート壁で囲まなければなければならないと主張したが、東京電力と日本政府はこれを一蹴してきた。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/595415.html 韓国語原文入力:2013/07/11 21:12
訳J.S(1597字)

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