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　イ・ゴンヒ 三星電子会長が2004年、三星物産のカザフスタン銅鉱業者カジャンムス安値売却疑惑と関連して、経済改革連帯から背任の疑いで検察に告発された。 また、三星物産からカジャンムスを買い入れたチャ・ヨンギュ前三星物産理事は租税脱税疑惑で告発された。 経済改革連帯はイ会長がチャ前理事を前面に出して租税回避処のペーパーカンパニー(架空会社)を通じて1兆ウォン台の海外秘密資金を作ったという疑惑を提起しており、域外脱税根絶意志を明らかにした朴槿恵(パク・クネ)政府の真相究明有無が注目される。

　経済改革連帯(所長 キム・サンジョ漢城(ハンソン)大教授)は2004年、三星物産のカジャンムス安値売却事件と関連して、三星物産の登記理事であるイ・ゴンヒ会長など8人とチャ・ヨンギュ氏を背任および租税脱税疑惑でソウル中央地検に告発したと19日発表した。 チャ氏は当時カジャンムスを買い入れた‘フェリーパートナーズ’の100%所有者だ。 フェリーパートナーズは租税回避処として有名な英国領ヴァージンアイランドにあるペーパーカンパニーだ。

　三星物産は1995年カザフスタンの国営企業がカジャンムスの委託経営を始めた後、子会社である三星香港と共に会社株式を順次買い入れて持分42.55%を保有する筆頭株主になった。 カジャンムスは2004年6月ロンドン証券取引所上場計画を発表し、おりしも国際市場で銅価格が急騰傾向を見せ、今後莫大な収益が予想された。 だが、三星物産と三星香港は二ヶ月後にカジャンムス株式を全量チャ氏が所有していたペーパーカンパニーに売却した。 当時、一株当り売却価格は1万9000ウォン台で、帳簿上の純資産価額である4万9000ウォン台の半分にも達し得ず、安値売却論難がおきた。 三星物産と三星香港も自ら1400億ウォン台の損失が発生したと公示した。

　経済改革連帯は「カジャンムスのロンドン証券市場上場計画と国際銅価格急騰傾向で今後莫大な利益が予想される状況で、三星物産が株式を売らなければならない急迫した事情があるわけでもないのに安値売却をしたことは明白な背任行為」と指摘した。 三星物産は鉱業振興公社からカジャンムス投資金を借りる時、持分売却をする場合には事前承認を受けると約束したが守らなかったことが分かった。

　チャ氏はカジャンムスを買い入れた翌年である2005年10月、ロンドン証券市場に会社を上場した後に持分を全量処分して1兆2000億ウォン台の相場差益を得て‘カザフスタン銅王’と呼ばれもした。米国の経済専門紙<フォーブス>は2007年と2008年連続でチャ氏を世界的な富豪に選定した。 チャ氏は株式を処分した2007年以後、潜伏している状態だが、現在は香港またはスペインに居住していると推定される。 経済改革連帯は「チャ氏が租税避難所であるマレーシア ラブアンに作った6ヶのペーパーカンパニーと自身の名義で国内に大型不動産を保有していて、自分名義の住宅に母親と弟が暮らしており、ペーパーカンパニーを通じて国内コスダック上場企業の株式連係債券に相当期間投資した」と明らかにした。 国税庁も2011年5月、チャ氏に域外脱税疑惑を適用して1600億ウォン台の税金を追徴しようとしたが、課税適否審査委員会で一部民間委員の反対により不発になった。

　経済改革連帯キム・ヨンヒ副所長(弁護士)は「イ・ゴンヒ会長が‘雇われマダム’であるチャ氏を前面に出して1兆ウォン台の海外秘密資金を作ったのではないかと疑ってきたが、これまで海外脱税調査の困難性のために告発を保留してきた。 最近、朴槿恵(パク・クネ)政府が域外脱税根絶意志を明らかにしていて、インターネットメディア<ニュース打破>の租税回避処ペーパーカンパニーを利用した脱税疑惑提起により、今後は検察が国際共助を通じてチャ氏の税金脱漏捜査が可能であり、これを通じてイ・ゴンヒ会長の海外秘密資金の実体を明らかにできると見る」と話した。

　三星物産はこれに対して「カジャンムスを安く売却したのは、カザフスタン現地実力者が事業から手を切れとの圧力を加えたことに伴うやむを得ない選択だった。 チャ氏は現地実力者の要求で三星物産を辞めてカジャンムスで勤め、チャ氏がカジャンムスのロンドン証券市場上場で得たという莫大な相場差益も実際にはカザフスタン実力者の所有だろう」と釈明した。 三星物産は株式売却圧力を加えた現地実力者については「カザフスタンとの関係に悪影響を与える恐れがあるため公開し難い」と明らかにした。

クァク・ジョンス先任記者 jskwak＠hani.co.kr