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‘原発マフィア’核心勢力はソウル大原子核工学科出身

登録:2013-06-04 20:48 修正:2013-06-05 07:18
カン・チャンスン原子力安全委員長が2012年3月21日ソウル新門路(シンムンロ)の原子力安全委員会で古里(コリ)原子力発電所1号機停電事故に対する調査結果を発表している。 パク・ジョンシク記者 anaki@hani.co.kr

 相次ぐ原発部品不正に韓国水力原子力の問題だけでなくこれを取り巻く学界、産業界の‘共生関係’に対しても関心が集っている。 いわゆる‘原発マフィア’という言葉ができた背景には特定大学出身要人が‘彼らだけのリーグ’で原発政策を思うままにしている現実が基礎にあるという指摘が出ている。 3日‘2010年国家中長期人材需給展望-原子力分野人材需給展望およびインフラ改善’報告書を見れば、国内原子力分野の人材は2万1000人を超え、この内、研究分野人材は1500人余りだ。 2003~2008年の間に毎年輩出された博士の75~88%はソウル大と韓国科学技術院(KAIST)出身者だ。 現在、国内原子力関連専攻を開設した大学はこれら大学の他に漢陽(ハンヤン)大・慶煕(キョンヒ)大など9ヶ大学だ。

原子力関連博士の学校別輩出現況

 注視すべき部分は毎年40%の博士を輩出しているソウル大原子核工学科だ。 原発運営と監視を司る主要機関ごとにソウル大原子核工学科出身者が布陣されているためだ。 原発を監視する規制機関である原子力安全委員会の初代委員長であるカン・チャンスン ソウル大名誉教授とイ・ウンチョル現委員長は共にソウル大出身だ。 彼らが所属した原子力学会の場合、2000年以後10人の学会長の中で8人がソウル大を出た。 新任原子力学会長を務めるチョン・ヨンホ韓国原子力研究院長も同じだ。 原子核工学科出身ではないが、昨年古里原子力発電所1号機停電隠蔽事故の責任を負って退いたキム・ジョンシン前韓国水力原子力社長、原発の安全検査を担当する韓国原子力安全技術院のパク・ユンウォン院長もソウル大機械工学科出身だ。

 彼らが原発政策の理論的根拠を担っているとすれば、政府の5級事務官級特別採用にもソウル大原子核工学科出身が多数入って原発政策を実施している。 政府が2011年特別採用の時、博士学位資格要件を緩和する前まで、博士輩出数が多いソウル大出身が産業通商資源部、未来創造科学部、原子力安全委員会などに多数入る他はない構造だった。 また、ソウル大原子核工学科出身のチャン・スンフン カイスト教授は朴槿恵(パク・クネ)大統領引継ぎ委員会に参加して原子力政策を作りもした。

 国内原子力学界の‘共生関係’に対して批判を続けてきたチャン・ジョンウク日本松山大経済学部教授は「ソウル大出身の先後輩がリードする構造にならざるを得ず、彼らが原子力政策を揺るがしている」と指摘した。 チャン教授は国内原発カルテル構造が原発中心政策(官僚),研究費と利害関係がからまった原子力専攻者など(学界),韓水原退職後に協力業者に再就職する退職者らと原発建設業者(資本)で構成されていると診断した。 実際、ソウル大出身の原子力学者が属している‘韓国原子力産業会議’という法人には斗山(トゥサン)重工業や現代建設など原発拡大と利害関係が一致する大企業も所属している。

 チャン・ジョンウク教授は「特定学校どうしがグルになって原発拡大政策を後押しして、利害関係により政府政策に影響を及ぼしている。 その結果、当然少数意見は無視されて、原発安全や事故予防など重要な懸案はないがしろに扱われざるをえない構造だ」と批判した。 イ・スンジュン記者

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/590460.html 韓国語原文入力:2013/06/04 20:00
訳J.S(1636字)

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