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‘密陽(ミリャン)の絶叫’衝突 火を見るより明らかなのに…8ヶ月ぶりに送電塔工事 強行

登録:2013-05-15 21:45 修正:2013-05-16 06:54
韓国電力が密陽送電塔建設関連損害賠償訴訟を提起して、工事反対住民たちを圧迫している。 写真は去る6月15日、密陽市、府北面(プブックミョン)の工事現場に放置されているブルドーザーに上がって当時韓電が工事を強行した状況を説明している。 密陽/リュ・ウジョン記者 wjryu@hani.co.kr

 韓国電力が慶南(キョンナム)密陽(ミリャン)の送電塔工事を8ヶ月ぶりに再開することにした。 5ヶ面30ヶ村の内、15ヶ村だけで合意が形成された中で再開される韓電の工事は、反対住民たちと衝突を起こすものと見られる。 2003年放射性廃棄物処理場誘致を巡り起きた‘扶安(プアン)事態’が再現されるだろうという展望も出ている。

 韓電関係者は 「密陽(ミリャン)送電塔工事を8ヶ月ぶりに再開することにした。 この間十分な議論過程を経たし、12月に稼動する新古里(シンゴリ)3号原子力発電所が生産する電力供給のために工事を先送りすることはできない」と15日明らかにした。 工事再開時点は確定していないが合意が完了した村を中心に20日前後に進行される展望だ。

 韓電は新古里原子力発電所3号機の建設に合わせて蔚山(ウルサン)蔚州郡(ウルチュグン)新古里(シンゴリ)と慶南(キョンナム)昌寧(チャンニョン)を結ぶ90.5km区間の送電設備(765kV級・161本の送電塔)建設を2005年から推進してきたが、2008年から密陽住民たちの反対で4ヶ面52本の送電塔建設が中断されていた。

 政府と韓電が工事再改の名分として掲げるのは‘電力難’だ。 今年まで続く電力難解消のために3兆ウォンを投資し建設した蔚山、新古里原子力発電所3号機を遊ばせることはできないという立場だ。 韓電は「12月に商業運転が予定された新古里原子力発電所3号機が1時間当り生産する140万kWの電力が今冬の電力難解消に役立つ」と明らかにした。 電力使用量が増加しており、月城(ウォルソン)原発1号機と蔚珍(ウルチン)原発4号機など原発の稼動中止状況を考慮する時、新古里3号機の電力が必要だという説明だ。

 電力需給支障を理由に韓電が20日前後に工事を再開すると明らかにしたことに対し、地域住民たちの集いである‘密陽765kV送電塔反対対策委員会’は「密陽住民たちの考えを探るために誇張された表現を使った」と言い切った。 対策委は「新古里原子力発電所3号機で生産される電力は既存の送電線路の容量を拡張すれば可能だ。 これは昨年韓電も認めた事実なのに、突然話をひっくり返した」と付け加えた。 韓電の十分に住民たちを説得したという主張に対して、対策委は「韓電は補償方案だけ耳が痛いほど話したし、住民たちは補償の他に代案を提示しろと韓電に繰り返し要求した。 そのために多くの時間がかかり、多くの話をしたが全く合意点を見出せずにいる」と明らかにした。

 環境団体は密陽送電塔問題の底辺にはわが政府が推進してきた供給中心のエネルギー政策、遠距離大量輸送中心の電力政策が基礎にあると見ている。 環境団体は国家エネルギー政策の根本的変化なしには密陽送電塔問題のような問題は引き続き発生せざるをえないとし、供給中心の大規模原子力発電所建設を止め、エネルギー政策を需要管理中心に切り替え、エネルギー使用の効率性を高め、エネルギー低消費技術開発のための努力を強化することを要求している。

イ・スンジュン、キム・ジョンス記者、密陽/チェ・サンウォン記者 gamja@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/587608.html 韓国語原文入力:2013/05/15 19:25
訳J.S(1490字)

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