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またも未来研究院か

登録:2013-03-15 15:16 修正:2013-03-16 06:42
チェ・ムンギ カイスト教授(62)

 朴槿恵(パク・クネ)大統領が14日チェ・ムンギ(62)韓国科学技術院(カイスト)教授を未来創造科学部長官候補者に指名した。 チェ候補者は朴統領のシンクタンクである国家未来研究院(未来研)発起人であり、この団体出身としては4人目の長官候補者となった。 この日同時に人選が発表されたイ・マンス(55)公正取引委員長まで含めれば未来研出身の長官級候補者だけで5人だ。

 朴大統領の人選で "秘密兵器" と呼ばれたキム・ジョンフン前候補者が自主辞退した後、朴大統領は後任者を探すのに非常に苦心したと言われる。 とりわけ朴大統領は、未来創造科学部が "第2の漢江(ハンガン)の奇跡" を作り出す核心部署であり、自身のブランドとして掲げた "創造経済" の牽引車だと強調してきたため、世間の関心も高かった。 朴大統領はこの席に自身のシンクタンク出身であるチェ・ムンギ候補者を指名した。

 長官級であるイ・マンス公正取引委員長候補者も未来研で活動したし、大統領府のクァク・サンド民政首席とチェ・ソンジェ雇用福祉首席もこの団体の発起人だ。 未来研出身は朴大統領の国政運営哲学を共有し、その政策をよく知っている人たちだが、彼らを大挙起用したことは、朴大統領の狭い人材プールを再度確認させるものでもある。

 チェ候補者は朴大統領が2007年ハンナラ党の大統領候補競選で敗れた後、政策グループを拡大する時に合流したという。 公式に朴大統領を手伝い始めたのは2010年12月国家未来研究院の発起人として参加してからだ。 チェ候補者は研究院の科学技術放送通信分科で活動しながらこの分野の政策樹立を手伝った。 大統領選挙時にはセヌリ党国民幸福推進委員会の放送通信推進団推進委員として活動し公約作業をした。

 チェ候補者は1978年から21年間、韓国電子通信研究所(ETRI)で責任研究員として勤務し、2006~2009年には院長を務めた。 院長在職当時キム・ジョンフン前候補者のアルカテルスント ベル研究所と共同研究を進める中でキム前候補者とも縁を結んだ。 1999年から韓国情報通信大学の教授として、さらにこの学校が2009年カイストに統合された後はカイスト教授になった。

 大統領府は「今日は未来創造科学部長官人選のために(今日に予定されていた)他の長官人選を先送りした」と説明している。 このように "政府組織法難航" の原因である未来創造科学部の長官候補者をあえて発表したことは、野党を更に圧迫しようとする意図と解説される。 朴大統領の政府組織法原案強行意志が少しも緩んでいないという点を強調したわけだ。 大統領府は政府組織法処理の後にチェ候補者の人事聴聞要請書を国会に送る予定だ。

大統領府、長官・処長5人人選

 チェ候補者は2010年公職者財産申告の時13億ウォン余りの財産を申告した。 人事聴聞会では、20年以上大田(テジョン)に居住したチェ候補者がソウル盤浦洞(パンポドン)の再建築団地のアパートと月渓洞(ウォルゲドン)の商店建物を所有している点が俎上に上るものと見られる。 兄弟たちと順次買いとった20億ウォン以上の京畿道(キョンギド)平沢(ピョンテク)一帯の牧場・田・畑なども検証台に上がる可能性がある。

 チェ候補者の任命に対して野党は不満を表わした。 パク・ヨンジン民主統合党スポークスマンは「政府組織法交渉がまだ終っておらず、未来創造科学部という政府組織は存在しない。まだできていない政府組織の長官候補者を再び発表することに大統領府の妙な強情を感じる」と批判した。

 朴大統領はこの日、法制処長と国家報勲処長、食品医薬品安全処長の人事も同時に断行した。チェ・ジョンブ(57・行政試験25回)法制処次長は内部昇進で処長に内定した。 パク・スンチュン(66・陸軍士官学校27期)国家報勲処長は李明博政府の長次官級の中で唯一留任となった。 朴槿恵(パク・クネ)政府で次官級に昇格した食品医薬品安全処長にはチョン・スン(55・行政試験25回)韓国馬産業中央会会長が内定した。

チョ・ヘジョン記者 zesty@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/578137.html 韓国語原文入力:2013/03/14 22:36
訳A.K(1872字)

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