"自己管理が徹底した人だ。 本人の問題と関連しては何かを見つけてくることは容易でないだろう。"
検察出身のチョン・ホンウォン国務総理候補者に対して、彼とともに仕事をしたことのあるある検察関係者はこのように話した。 聴聞会が開かれる前に言論検証でキム・ヨンジュン前総理候補者が落馬した以後になされた人選であるだけに、大きな欠陥はないだろうという展望も出ている。 ただし、現職検事である一人息子の兵役免除、弁護士時期に財産が急増した背景などについてはより詳しい説明が必要なものと見られる。
■聴聞会 争点-息子兵役、財産、総選挙公認
チョン候補者に対する検証は財産増殖と息子の兵役免除に焦点が集まる展望だ。 特に昌原(チャンウォン)地検統営(トンヨン)支庁検事であるチョン候補者の一人息子ウジュン(35)氏が、1997年の最初の身体検査の時には1級現役判定を受けたが、2001年の兵役処分変更申請をした後に再検査を受け、椎間板ヘルニアで5級免除判定を受けたという点が注目されている。 総理室の聴聞会準備団は11日ウジュン氏の兵籍記録票を公開し「当時チョン候補者が光州(クァンジュ)地検検事長であり兵役申告対象なので虚偽で兵役免除を受けることは不可能な状況だった」と積極的に説明するなど、キム・ヨンジュン候補者の時とは異なり足早な対応に乗り出している。
急増した財産増殖過程も説明が必要な部分だ。 チョン候補者は1995年初の財産公開時に4億9300万ウォンを申告したが、2011年の財産申告時には4倍程に増えた19億1180万ウォンを申告した。 特に預金は最初の申告時に5725万ウォンだったが、2011年には15倍以上に増えた8億8600万ウォン(配偶者を含む)を申告した。 弁護士生活を始める以前である2006年末に申告した預金4億8000万ウォン台と比べても2倍水準だ。 公職から退いた後に、法務法人顧問弁護士時期に財産を増やしたものと推定される。
これと共に4・11総選挙でセヌリ党公認委員長を務めたことも野党の攻勢対象になるものと予想される。 彼は当時、公認申請者から推薦反対時には承服するという‘自筆誓約’を受け取るなどで話題を集め、総選挙でも勝ったが、ヒョン・ヨンヒ、キム・ヒョンテ、ムン・テソン議員などの問題人物を公認したことは問題点として指摘される。 特に当時の公認は朴槿恵(パク・クネ)当選人(当時 非常対策委員長)が党を‘親朴一色’にする過程であったし、チョン候補者は‘脇役’だったとの批判もある。
■チョン・ホンウォンは誰?
慶南(キョンナム)河東(ハドン)出身のチョン候補者はキム・ファンシク総理、ヤン・スンサム前大韓弁協副会長などと司法試験同期(14回)だ。
検事時期イ・チョルヒ、チャン・ヨンジャ夫婦詐欺事件と‘大盗’チョ・セヒョン脱走事件(1982年), 水西地区宅地供給不正事件(1991年), ソウル ウォーカーヒルホテル カジノ外貨不法搬出事件(1993年)等を引き受けた。 最高検察庁監察部長(1999~2000年)時代には‘検察昼酒禁止’を実施し、世間の注目を集めもした。 後輩検事たちはチョン候補者に対して‘頑固だ’と評価している。 報告書を上げれば色鉛筆で添削し、手を入れたりしたということだ。 個性は強くなく円満なうえに性分も温和だという評判だった。
釜山地検長と法務研修院長を務め、2004年に退任した彼は法務法人ロゴスの代表弁護士になった。 しかし数ヶ月も過ぎずにまもなく中央選管委常任委員(長官級)として公職に復帰し(2004年),2008年には3年任期の大韓法律救助公団理事長に任命されもした。 こういう彼の履歴についてある法曹界要人は「弁護士として金儲けに興味を持ちそうなものだが、(チョン候補者は)金欲のような世俗的欲はなかったと見なければならない」と肯定的に評価した。
キム・ウェヒョン記者 oscar@hani.co.kr