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鉄塔に上った労働者たち "投票したかったが…"

登録:2012-12-19 22:34 修正:2012-12-20 07:39
現代車で社内下請け労働者として仕事をして解雇されたチェ・ビョンスン(左側)氏とチョン・ウィボン氏が高空籠城21日目の7日、鉄塔の下を眺めながら話を交わしている。

 誰よりも切実に投票したかったが、そうは出来ない人々がいる。 4大河川事業など李明博政府の政策に反対するデモを行って捕まり、選挙権を失った人々と高空籠城をしていて投票に行けなかった労働者たちだ。

 ヨム・ヒョンチョル環境運動連合事務総長は2010年8月、京畿道(キョンギド)驪州郡(ヨジュグン)南漢江(ナムハンガン)の梨浦堰(イポボ)建設現場で41日間にわたり4大河川事業反対高空籠城を行った疑い(業務妨害など)で起訴され、懲役1年に執行猶予3年を昨年宣告された。 公職選挙法18条は懲役・禁固刑を宣告され服役中または執行猶予期間にある人には選挙権がないと規定している。 これに伴いヨム事務総長は今回の大統領選挙で投票できなかった。

 彼は19日、自身のフェイスブックに「4大河川事業反対のために梨浦ダムで高空キャンペーンを行ったのがすでに2年半前なのに、これにより受けることになった執行猶予のために選挙権まで剥奪されるとは思いませんでした。 ひょっとして投票を躊躇しておられた友人の方がいらっしゃれば、どうかお願いします。私の代わりに一票加えていただけないでしょうか?」と書いた。

 パク・レグン‘人権財団 サラム(人)’常任理事も、同様の理由で投票できなかった。 彼は2009年龍山惨事追悼行事で不法デモを主導した疑い(集会および示威に関する法律違反)で起訴され懲役3年1月に執行猶予4年を昨年宣告された。 パク常任理事はフェイスブックに「今日投票率高いでしょう? 私は投票したくてもできません。 投票できる方々は必ず投票して下さい」と書いた。

 全国各地で高空籠城を行っている労働者も投票できなかった。 現代車非正規職解雇労働者チェ・ビョンスン(36)氏は、2003年非正規職労組を作った以後、デモの過程で執行猶予を宣告され、この間一度も投票権を行使できなかった。 去る10月に執行猶予期間が終わって選挙権を取り戻したが、蔚山(ウルサン)現代車工場前の送電塔で‘最高裁判決にともなう正規職転換’を要求して高空籠城を行っているために今回の大統領選挙にも参加できなかった。

 チェ氏は「法を守れと要求するデモをしたのに法が定めた投票権まで行使できなくなった。 今年の大統領選挙で投票権ができたのに投票できなくなり残念だ。 次の政府は労働者の正当な要求に少しでも耳を傾けて欲しい。 特に全国各地で鉄塔籠城中の労働者の言うことに耳を傾け、問題を解決する政府になるように願う」と話した。

 京畿道(キョンギド)平沢市(ピョンテクシ)の双龍(サンヨン)自動車工場付近の送電塔と忠南(チュンナム)牙山(アサン)の柳成企業工場前の陸橋でそれぞれ高空籠城を行っているハン・サンギュン前金属労組双龍(サンヨン)車支部長とホン・ジョンイン柳成企業牙山支会長も投票できなかった。

 ハン前支部長は「投票したくて選管委に不在者投票申請をしたが、鉄塔の上にいたために不在者投票対象になれないという回答を受けた。 投票権まで奪われて虚しい」と話した。 ホン支会長は「御用労組が会社内で与党に投票しなければならないと選挙運動をして回ったという。 創造コンサルティングの労組破壊シナリオが不法ということが明らかになったなら捜査と処罰がなされなければならない。 そのためには政権交替しなければならない。 このような状況でここで投票を出来ずにいてもどかしい」と語った。

オム・ジウォン、キム・キュナム記者 umkija@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/566195.html 韓国語原文入力:2012/12/19 22:06
訳J.S(1637字)

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