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北極のオゾン層にも穴

https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/499124.html原文入力:2011/10/03 21:08(1003字)
チョン・ウィギル記者

去年の冬の気候が寒く
塩素化合物活動活発

北極でも今年オゾン層が減少して、南極のようにオゾンホールが形成されたことが分かった。

アメリカ航空宇宙局(NASA)など9ヶ国の共同研究チームは、科学学術雑誌「ネイチャー」に寄稿した論文を通じて、今回の冬、北極圏20km上空でオゾンの80%が失われ、南極のように「オゾンホール」と呼ばれるものができる現象が、初めて発生したと明らかにしたことを、英国BBCなどが2日、報道した。

オゾンホールの形成は、オゾンを破壊する塩素化学物が活発に活動する寒い気候が異例に続いたことが原因だと、研究チームは明らかにした。NASAジェット推進研究室(JPL)のミッシェル・サンティーは、「北極の成層圏の冬は非常に可変的なので、一部地域は暖かく一部地域は寒いが、過去何十年間、寒い地域の冬はより一層寒くなった」として「このような傾向と高い可変性を考慮する場合、寒い冬が予想され、塩素の数値が高い場合、さらに深刻なオゾン損失が予想される”と明らかにした。

オゾンを破壊する化学物質は冷蔵庫と消火器などに使用されるフロンガスのような物質により生成される。国際社会は1987年に採択されたモントリオール気候議定書などを通して、この物質の使用を制限している。オゾン層は皮膚癌などを誘発する中波長紫外線(紫外線B)を防ぐ役割をする。

オゾンホール形成の結果、北部ヨーロッパとロシアの一部観測所では、記録的な中波長紫外線の浸透が観測されたが、人体の健康にどのような危険を及ぼすのかは明確でない。研究チームはしかし、(低気圧性の渦である)極渦が移動して消滅したので、該当地域住民の健康に及ぼした影響は大きくなかったことを付け加えた。

これまで北極は南極に比べ、冬にオゾンホールを形成するほど温度が低下しなかったが、今回の冬は異例に長期間冷たい空気が形成されて、広範囲な地域を覆ったと調査された。サンティー研究員は「昨年12月から今年4月まで、北極地域は持続的に寒く、これは北極で体系的な気温測定が始まってから初めてのこと」としながら「詳しい原因はさらに数年の研究が必要だ」と付け加えた。

チョン・ウイギル先任記者
原文: 訳 M.S