原文入力:2011-04-13午後09:36:05(997字)
協力得られず区庁で撮影
ソン・ホジン記者
←映画<逮捕王>の一場面
イム・チャニク監督は昨年9月、警察庁に新しい映画<逮捕王>(写真)のシナリオを送った。ソウル、麻浦・西大門警察署強力班刑事らの検挙実績競争を扱った映画の背景に警察署の撮影協力をお願いしたのだ。パク・チュンフン、イ・ソンギュンなどスター俳優らが出演しているうえに、警察が昨年6月に放映終了した警察関連ドラマ<あやしい三兄弟>に全幅的に後援したところなので協力を期待した。
ところが意外にも警察庁は支援を断った。チョ・ヒョノ警察庁長官の検挙実績主義が社会的論難になっていた状況で、その問題を正面から扱った映画内容が不快だったと見える。イム監督は13日<ハンギョレ>との通話で「警察庁関係者に会い、結局は良い刑事に成長する内容だと説得したが、チョ庁長が重視する政策に触れたためか、難しいといった」と話した。
‘成果・実績主義’はチョ庁長の組織運営・政策方向を端的に代弁する言葉だ。彼は昨年1~8月、ソウル庁長在職時から強盗、窃盗、暴力などの事件検挙実績を点数化して警察署を序列化した。組織に緊張感を吹き込んだという評価もあるが、実績競争で無理な捜査を煽るという批判が侮れなかった。実際に昨年3月ソウル陽川署の刑事らが容疑者たちを拷問、暴行した事件が起き、当時の江北署長はチョ庁長の辞退を要求し罷免されもした。
来月4日に封切りされる<逮捕王>は検挙点数2000点がかかった連鎖殺人犯を逮捕するための麻浦、西大門署強力班の競争をコミカルに扱った映画だ。点数をあげるための激しい競争と隣接区域の警察が逮捕した犯人まで横領し実績を上げるエピソードなどが生々しく盛り込まれた。だが、製作スタッフは麻浦・西大門署の実際の内部空間には入れなかった。製作スタッフのある関係者は「麻浦署はソウル市内の区庁を借りて撮影し、西大門署は結局セットを作って撮るほかはなかった」と話した。
ソン・ホジン記者 dmzsong@hani.co.kr
写真 ロッテエンターテイメント提供
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/472901.html 訳J.S