原文入力:2011-02-09午前08:33:36(1848字)
[現場] 10日間 4万7千人 投入
制服破りなど 大々的 取り締まり
"学生が犯罪者なのか" 不快感
持ち物検査 摩擦を起こしたが
一部父母は "安心できる"
←ソウル、城東警察署所属の警察官らが8日午前、卒業式が開かれたソウル、城東区の京一高等学校で暴力的な卒業式コンパを予防するため善導巡回査察活動をしている。 キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr
8日午前11時頃、ソウル、城東区の京一高等学校の卒業式会場は学業を終えた生徒たちと これを祝賀しに来た家族たちで混雑していた。 立春がすぎ天気は暖かく、雪が皆とけた学校の桜の枝々は太陽の日差しに輝いていた。いつのまにか短くなった茶色の制服ズボンを履いた卒業生たちが軽い足取りで校門から入ってきた。
校門で卒業生たちをむかえたのは‘生徒主任の先生’ではなく見慣れない‘警察官’たちだった。校門前には制服姿の機動警察官2人が配置され、また別の機動警察官らは2人1組で学校内を回り生徒たちの動きを観察していた。機動警察官らは「服を破ったり小麦粉をばらまく‘卒業パン行事’を取り締まるよう指示を受けた」とのことだった。パトカー1台が学校内を回り、警察官が生徒たちにコンパの場所を尋ねたりもした。この日、学校には城東警察署女性青少年係所属警察官3人とソウルの森地区隊所属警察官10人、機動警察官8人など計20人余りが配置された。
この学校だけでなく全国の中・高等学校の卒業式風景がこのように変わった。 本格的な卒業シーズンに合わせて警察と教育科学技術部が誤った卒業式文化を正すとして大々的な‘善導活動’を予告したためだ。 警察庁は先月31日「卒業シーズンである2月8~17日の10日間に4万7千人余りを動員する」と明らかにした経緯がある。教育科学技術部も「最近の卒業式騒ぎは誤った文化であり対策を積極的に講じること」という‘大統領指示事項’が書かれた公文書を各級学校に送った。
この日 卒業式が開かれたソウル、鍾路区、清雲洞の京畿商業高等学校には鍾路警察署女性青少年係長と強力係長、情報課刑事、派出所長などが参加し、制服姿の機動警察官6人が学校内を巡回査察した。先月28日に卒業式を行ったソウル、江北区、弥阿洞の信一中・高等学校にも警察官・機動警察官26人とパトロールカー4台が配置された。‘制服破り’を防ぐという学校方針によりすべての卒業生たちはスーツ姿で卒業式に参加した。この日、大田のある高等学校では持ち物検査をしようとする警察と教師、生徒たちの間に摩擦が起きもした。
卒業生と父母たちの反応は交錯していた。「警察がいるので安心だ」という人々もいたが、学校内に配置された警察官を見て不快感を示す人々も少なくなかった。
ソウル、鍾路区、清雲洞の景福高等学校の卒業式では巡回査察中の警察官らの無電の声を聞き一部の父母が「デモ現場でもあるまいし」として不満を示しもした。卒業生の親であるチョン・ソンミン(48)氏は「子供たちが事故を起こした訳でもないのに警察が学校内に入ってくれば見栄えのよいものではない」として「子供たちを犯罪者と考えているようだ」と話した。反面、ソウル、道峰区の正義女子中の父母チョン・ヒョンテ(44)氏は「(裸コンパなどが)社会に物議をかもしたし子供たち自ら判断できないこともあるからと(警察が)そのようにしてでも正さなければならない」と話した。
昨年起きた主要な卒業式事件・事故は、ソウル1件、京畿2件など計5件に過ぎず、警察の対応が過剰なのではないかという指摘も出された。京畿道のある高等学校教師は「一部学校で起きた事件を問題にして学校全部に警察を配置するのは過度な措置」と話した。
匿名を要求した一線警察署女性青少年係関係者は「卒業式会場の指導は教育庁ですべき仕事であり警察がすべき仕事ではないと考える」として「卒業式の度に当直を除き全て学校に移動したために業務負担も相当なものだ」と話した。 警察の卒業式取り締まりは17日まで続く。
パク・ポミ、パク・テウ、イ・ユジン、キム・ジフン記者 bomi@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/462403.html 訳J.S