原文入力:2010-12-27午前09:26:23(1254字)
麻薬捜査 警察の‘不当取り引き’
検察、40代 警査(訳注:巡査部長に相当) 拘束起訴
キム・テギュ記者
麻薬捜査警察官が麻薬犯人を捕らえるどころか麻薬を売り、事件を揉み消した事実が明らかになった。ベテラン麻薬捜査警察官の‘不当取り引き’が検察に摘発されたわけだ。
ソウル中央地検強力部(部長 キム・ヒジュン)は自らヒロポンを売り手配犯からわいろを受け取り逮捕しなかった疑惑(麻薬類管理法違反およびわいろ授受など)でソウル、龍山警察署麻薬捜査チーム イ・某(47)警査を拘束起訴したと26日明らかにした。
検察び調査結果によれば、この警査の犯行は2007年5月、常習麻薬事犯であるイ・某(52)氏と縁を結んだことから始まった。ヒロポン投薬疑惑で内密調査したイ氏から「事件をなかったことにしてくれ」という請託と共に現金300万ウォンを受け取った。今年には指名手配されたイ氏と会い 「事件をうまく解決してやる」として3000万ウォンを要求したかと思えば、現金100万ウォンと240万ウォン相当の饗応を受けた。食事と飲酒の席には同僚警察官3人も同席した。
イ警査は去る8月、イ氏から‘ヒロポンを買って欲しい’という要請を受け麻薬商売もした。販売役のパク・某氏に電話をかけヒロポン10gを450万ウォンで‘隠密に’取り引きすることを約束した。 高速バス宅配で‘ヤク’を受けとり‘ヤク代金’はバイク便で送った。毛髪を脱色し水液で麻薬成分を除去できるという助言は‘ボーナス’だった。
11月にはイ氏が東大門警察署に逮捕されるや 「検査に応じず小便を我慢しろ」という内容の携帯メールを送った。イ警査は急いで調査現場に走って行き弁護人のようにして彼を助けた。他人の小便が入ったコンドームをイ氏に渡し‘小便すり替え’を試みたが、コンドームが破れて証拠操作には失敗した。 この他にイ警査はイ氏のために弁護人を選任する過程で受託料の一部1000万ウォンを引き出しもした。
麻薬事件の解決者として乗り出したこの警査の‘不当取り引き’はソウル中央地検強力部がイ氏を調査する過程で尻尾が捕えられた。イ警査が検察庁で調査を受けるイ氏に「弁護士を選任しろ」、「ひとまず否認しろ」の携帯メールを送ったことを怪しいと思った検察がイ氏を追及した結果、イ警査の疑惑を見つけることができた。
検察関係者は「イ警査は以前にもわいろ事件で拘束起訴されたが、無罪判決を受け復職し、その後 犯行がさらに大胆になったものと見られる」として「小便すり替えのために小便を提供した人など共犯捜査を継続している」と話した。
キム・テギュ記者 dokbul@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/455749.html 訳J.S