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戒厳時の報道機関の断電指示に「攻城で水と米を断つものと理解」韓国消防庁長が証言

登録:2025-11-18 08:20 修正:2025-11-18 08:51
イ・サンミン前長官の内乱加担容疑裁判
12・3非常戒厳で報道機関への電気と水の供給を断つよう指示した疑いで拘束起訴されたイ・サンミン前行政安全部長官が先月17日午前、ソウル瑞草区のソウル中央地裁で行われた初公判に出廷している=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 12・3非常戒厳の当日にイ・サンミン前行政安全部長官から報道機関への電気と水の供給を断つよう指示されたホ・ソッコン前消防庁長が、「報道機関を掌握するために、城内の水を断ち、米(コメ)を断つということ」だと理解したと法廷で証言した。ハン・ドクス前首相の内乱裁判に証人として出席した野党「国民の力」のチュ・ギョンホ議員は、内乱事件で拘束令状が請求されているとして証言を拒否した。

 ソウル中央地裁刑事32部(リュ・ギョンジン裁判長)の審理で17日に行われたイ前長官の内乱重要任務従事容疑の公判に証人として出廷したホ前庁長は、「(イ前長官の指示について)こう解釈した。警察が(昨年12月3日)24時に報道機関に投入される、そうすると中にいる人々が抵抗するではないか」、「報道機関を完全に掌握するために、城を攻撃すれば、昔は城の中の水を断ったり米を断ったりした。だから我々(消防)に電気と水の遮断を要請しうると思った」と語った。

 ホ前庁長は当時の状況について「(イ前長官が)報道機関の名を数社あげた。ハンギョレ、京郷、MBC、JTBC、キム・オジュンのニュース工場、これらを早口で述べたので、何度か聞き返したと思う」と回想した。続けて「最後に24時に『警察がそこに投入される』あるいは『鎮圧される』と言った。『連絡が来たら協力し合って何らかの措置を取れ』と言われた」と付け加えた。特検チームが「5つの報道機関の名をあげて、24時に警察が突入すると言ったら消防庁で協力してやれとイ前長官が言ったのか」と重ねて確認すると、ホ前庁長は「はい」と答えた。

 ソウル中央地裁刑事33部(イ・ジングァン裁判長)の審理で行われたハン前首相の内乱首謀ほう助容疑の公判に証人として出廷したチュ議員は、自身の刑事事件に不利に働く恐れがあるとして、すべての尋問の証言を拒否した。チュ議員は、「国民の力」の院内代表だった非常戒厳の当日に議員総会の場所を3回も変更し、国会の戒厳解除決議を妨害した疑い(内乱重要任務従事)で拘束令状が請求されている。この日の公判では、戒厳当日の午後11時11分ごろのチュ議員とハン前首相との通話の内容について尋問が予定されていた。裁判長は証人尋問の最後に「証言拒否は本人の権利だが、副首相を担ったこともあり、院内代表でもあった。そういうことはさておくとして、堂々とした姿を示すこともできると思う」と指摘した。

 同じ公判に証人として出廷したチェ・サンモク前企画財政部長官は、戒厳関連文書の受領問題が集中的に追及された。チェ前長官はこれまで、国会聴聞会などで「非常戒厳宣布の直後、3回折りたたまれたメモを受け取り、内容を見ずに次官補に渡した」と主張していたが、これまでのハン前首相の公判で公開された大統領室の防犯カメラ(CCTV)映像には、チェ前長官が尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領からA4サイズの文書を受け取って読んでいる様子がとらえられていた。このことについてこの日、チェ前長官は「私が文書を見た時間がCCTVと異なり、私もかなり当惑した」と語った。

チョン・ファンボン、オ・ヨンソ、チャン・ヒョヌン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1229761.html韓国語原文入力:2025-11-17 20:04
訳D.K

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