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2022年大統領選当時、旧統一教会ファイルに「国民の力と打ち合わせ完了」

登録:2025-11-13 09:11 修正:2025-11-14 07:46
大統領選前日には「2200万円使った」 
2022年の大統領選挙直前、市道党委員長を含む16人が会合 
ユン元本部長「統一教組織全体が大々的に動いた」
(左)「国民の力」の党本部。(右)京畿道加平郡の旧統一教会本部一帯/聯合ニュース

 旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の地域幹部たちが、2022年の大統領選挙直前、韓国の保守党「国民の力」の14人の市道党委員長と会い、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領候補支持などについて話し合っていたことが、12日に確認された。旧統一教会による選挙資金の支援が国民の力とのやり取りのもとで行われていた可能性も裏付けるものだ。

 12日にハンギョレが入手した旧統一教会の「広域別市道党礼訪の現況」と題するファイルによると、旧統一教会の地域組織である5カ地区は2022年3月4日から7日にかけて、国民の力の市道党委員長ら16人に各地域で会っていた。パク・ソンジュン(ソウル)、キム・ソンウォン(京畿道)、イ・ミョンス(忠清南道)、チョン・ウテク(忠清北道)、チョン・ウンチョン(全羅北道)、ペク・チョンホン(釜山)、チュ・ギョンホ(大邱)、クォン・ミョンホ(蔚山)、キム・ジョンジェ(慶尚北道)、イ・ダルゴン(慶尚南道)の各議員が「打ち合わせ完了」と記録されていた。国民の力江原道党の面会者は、国民の力の大統領選挙対策委員会の江原道の総括委員長だったハン・ギホ議員だった。院外の人物としては、チェ・ミンホ(世宗)、キム・ファジン(全羅南道)、ホ・ヒャンジン(済州道)の各委員長が名簿に記載されていた。国民の力大田市党と光州市党については、市党委員長ではなく副委員長と本部長が同年の3月5日に会っていたことが記録されていた。

 当時の旧統一教会の各地域組織は、1地区がソウルと仁川、2地区が京畿と江原、3地区が忠清、4地区が全羅、5地区が慶尚地域をそれぞれ担当し、政治家を管理していたという。それを総括していたユン・ヨンホ元世界本部長と旧統一教会の関係者たちは、大統領選直前の2022年3月8日、「Dデー(大統領選挙)の前日だ。広域市道党の委員長との会合を通じたビジョン2022の夢をかなえよう」、「(会合に)計2億1000万ウォン(約2200万円)が使われた」との会話もしていたという。

 特検の捜査では、ユン元本部長が大統領選挙を前に国民の力側に「旧統一教会の組織全体が大々的に動いた」と述べていたことも捉えられた。韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁はユン元本部長に国民の力の支援を指示し、2022年4~7月に旧統一教会の1億4400万ウォンの資金を旧統一教会の地域組織に渡して国民の力の議員に「分割支援」した疑いなどで、先月10日に拘束起訴されているが、国民の力市道党でもこのことを認知していた可能性が高い。

 尹前大統領の妻のキム・ゴンヒ女史に関する疑惑を捜査するミン・ジュンギ特別検察官チームは、旧統一教会側のこのような全面的な支持を契機として、尹前大統領の当選後も旧統一教会側とキム女史が政教癒着関係を形成していったとみている。実際にキム女史は2022年3月30日にユン元本部長に電話し、「大統領選挙を手伝ってくれて感謝している。これからも大いに手伝ってほしい」と述べており、翌年3月の国民の力の代表選挙の前には、クォン・ソンドン議員らが選出されるよう、旧統一教会信者の国民の力への入党を要請していた疑いも持たれている。

キム・ガユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1228938.html韓国語原文入力:2025-11-13 05:00
訳D.K

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