李在明(イ・ジェミョン)大統領は、ソウル明洞(ミョンドン)の駐韓中国大使館のそばなどで行われてきた「反中」集会を「騒乱」だと述べ、強く批判した。
李大統領は9日午後、ソウル龍山(ヨンサン)の大統領室で開いた国務会議で、「(明洞集会の参加者たちは)特定の国の観光客を侮辱する集会をしていましたよ? 悪態をついたり侮辱したり…。ご存知ですか」と国務委員に問いかけた。
李大統領は、「私がもしどこかの国に行って『アグリー・コリアン』と罵倒されたり指を差されたりしたら、二度と行かないと思う。あの国には行くなとあちこちうわさを広めると思う」として、「明洞ではそんな有様だったが、どうするつもりか」と問うた。李大統領は「(集会参加者たちは)わざとああいうことをしている。特定の国の観光客を侮辱して関係を悪化させようとして」と述べた。
これに対しユン・ホジュン行政安全部長官が「主要公館の周辺の警戒を強化している。侮辱的行為について集会主催者に警告している」と答えると、李大統領は「警告程度ではだめだと思う」と述べた。
李大統領は「(明洞の商人たちは)観光客を相手にやっとの思いで物を売って生きようとしているのに、騒乱を起こしたり侮辱したり悪態をついたり追い立てたり…。何とかすべきなのではないか」と重ねて投げかけた。
これに対しユン長官が「今まで『表現の自由』の領域だからということで」と答えると、李大統領は「あれのどこが表現の自由なのか。騒乱だろう」と述べた。李大統領は「騒乱を起こして客を追い出せば(法的に)業務妨害ではないか。店内に入ってきた人を追い出すことだけが業務妨害か」と述べ、国務委員に対して解決策を探るよう重ねて求めた。
極右団体は、多くの中国人観光客が訪れる明洞で反中デモを続けている。尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の支持団体である自由大学などが参加する集会では、一部の参加者が中国などのアジア系の観光客に対して(特定の国名を侮辱する)ヘイト発言をぶつけたり悪態をついたりしている。