大統領選に出馬している革新(進歩)系野党の「民主労働党」のクォン・ヨングク候補は、中央選挙管理委員会が主管で18日に開かれた初の大統領候補テレビ討論会で、与党「国民の力」のキム・ムンス候補に対し、「内乱首謀者の尹錫悦(ユン・ソクヨル)のせいで行われる選挙なのに、何の資格があって出てきたのか」「国民の皆さんが退場させてほしい」と述べて批判した。
クォン候補はこの日の討論会で、キム候補に「尹錫悦が12・3内乱の首謀者であることを認めるか。(尹錫悦前大統領が)軍を動員した責任を認めるか。戒厳で経済に刃を突き立て、観光、消費、投資のすべての流れを断ち切ったことを認めるか」と問い詰めた。キム候補が答えなかったことから、クォン候補は「(キム候補は)尹錫悦政権の雇用労働部長官だったが、尹錫悦をかばって大統領選挙に出た。(尹前大統領に)離党しろとも言えず、頭を下げて尹錫悦に支持宣言されて嬉しいか」と責め立てた。
キム候補は「言葉が過ぎる」と述べて不快感をあらわにした。さらに「尹前大統領の戒厳は誤りであり、私が(事前に)知っていたら当然止めたはず」だと述べつつも、「内乱かどうかは現在(刑事)裁判中であり、その部分については様々な判断(の余地が)多く残っている」と主張した。
対してクォン候補は、「憲法裁判所は8対0で内乱だとはっきり述べた。非常戒厳は憲法違反だとはっきり述べた」として、「そのような態度をとり続けるつもりか」と声を強めた。そして「(キム候補は)基本的に民主憲政秩序を蹂躙(じゅうりん)した政権の雇用労働部長官であった人物であり、尹錫悦を擁護した人物」だとして、国民を前にして裁きを待ち、候補を辞すべきではないか」と述べた。さらにクォン候補は、「キム候補は内乱を擁護した人物であり、(大統領選に出馬する)資格がない」とし、「どうかお願いする。国民の皆さんが退場させてほしい」と述べた。