世界最大規模の分散型予測市場は、内乱首謀者の容疑で拘束起訴された尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の罷免の可能性を75%と予測した。
23日、暗号通貨を用いる予測市場プラットフォーム「ポリマーケット」によると、この日午後4時55分時点で、尹大統領が憲法裁判所による弾劾訴追案認容で4月より前に大統領職を罷免される可能性を問う質問に、75%が「はい」と予想した。賭け金額の合計は583万6603ドル(約8億7000万円)に達する。
2020年に米国のシェイン・コプラン氏が設立したポリマーケットでは、米ドルに価値が連動する暗号通貨であるステーブルコインのUSDCを利用し、賭けが行われる。利用者は特定の政治イベントについて、1株あたり0~1ドルの間の株式を購入する方式で賭けに参加することができる。
予測が正しければ、1株あたり1ドルを得ることになり、外れれば全額を失う。結果が出る前に賭けの権利を売買することも可能だ。たとえば、「尹大統領弾劾認定」の株が1株あたり75セントということは、市場が尹大統領の弾劾の可能性を75%とみなしているという意味だ。より多くの利用者が尹大統領の弾劾に賭けるほど、1株あたりの価格(確率)が上昇する構造だ。
尹大統領弾劾の賭けは、12・3内乱事態の直後である昨年12月5日に初めて登場し、その後価格は上下を繰り返した。弾劾の可能性が最も低かったのは昨年12月28日の47%。最も高かったのは今月21日で86%に達した。過去1週間では74~86%の間を上下している。
一方、憲法裁判所は25日の第11回弁論で、証拠調べと最終陳述を聞いた後、審議を終えることにした。弁論終結後の評議と判決文作成に通常で10日程度を要することから、3月第1週~第2週に宣告が下される可能性が高い。過去の事例では、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は弁論が終結してから14日後、朴槿恵(パク・クネ)元大統領は11日後に弾劾審判の宣告がなされた。