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甲子園制覇した京都国際高校、野球部員選抜の条件は

登録:2024-08-23 22:41 修正:2024-08-24 08:52
23日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われた全国高校野球選手権大会決勝戦。韓国系国際学校の京都国際高校が優勝を決め、西村一毅投手が両手をあげている=西宮/共同・聯合ニュース

 在日韓国系の京都国際高校が23日、日本の全国高校野球選手権大会(甲子園)で東京の関東第一高校を破り、頂点に立った。同校は1999年の野球部創部後、甲子園での優勝は初。こうした中、京都国際高校のペク・スンファン校長はこの日午前、CBSラジオ「キム・ヒョンジョンのニュースショー」に出演し、同校が野球名門校へと生まれ変わるまでの過程を詳細に公開した。

 京都国際高校の母体は京都に居住する在日同胞が募金で1947年に建てた京都朝鮮中学で、1958年に学校法人「京都韓国学園」として京都府知事の認可を受けた。

 だが、少子化で人口が減るにつれ在日同胞の生徒の数が減少。学校を再生するために打ち出された秘策こそがまさに「野球」だった。ペク校長は「当時の理事たち、そして同胞たちが集まって、いかにして学校を再生させるか議論し、1999年に野球部を作り、生徒数を増やすことにした」とし、「最初は野球部の成績が非常に悪くて本当に困難が多かった」と回顧した。

 しかし、2010年から野球部に成果が出はじめたことで雰囲気が変わった。ペク校長は、「成績も向上し、多くの勝利を収めるにつれ、本校を志願する生徒が次第に増えていった」とし、「本校の160人の全校生徒中、野球部員は60人に達する」と語った。

 ペク校長は、京都国際高校のスカウト基準も紹介した。

 校長は、「中学校から本校に入学する時、野球部に入りたいという子どもたちの選抜基準がいくつかある」とし、「1つ目が賢さ、2つ目が根性、3つ目が誠実さ。この3つが備わっていれば、今は実力は少し低かったとしてもスカウトしろと言っている」と話した。ペク校長は、「本校は山の中にあるが、この山の谷を一日に数十周も走って体力と精神力を培った」とも語った。同校は野球部員であっても野球ばかりしているわけではなく、一般教科の時間には授業に参加して韓国語、韓国の歴史、韓国舞踊、テコンドーなどを学ぶという。

 ペク校長は、日本列島に広がった嫌韓感情のせいでひどい「ヘイトスピーチ」に苦しめられたエピソードも紹介した。

 甲子園は勝利を収めた学校の校歌を球場で歌う伝統がある。この伝統に従って韓国語の校歌が鳴り響いたことで、日本国内の嫌韓勢力のターゲットになったのだ。ペク校長は「2021年に本校がベスト4になった時は、(嫌韓感情に起因するヘイトスピーチが)大変ひどかった」、「その後、自浄の動きがあった。(今は)かなり減ったが、今回も5件ほどヘイトスピーチの電話があった」と話した。

23日、日本の全国高校野球選手権大会(甲子園)の決勝戦で、京都国際高が関東一高を2-1で破り、優勝を決めた/聯合ニュース
チェ・ユナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1155044.html韓国語原文入力:2024-08-23 14:08
訳D.K

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