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世界の大学に広がるパレスチナ連帯デモ…韓国でも号砲

登録:2024-05-09 00:53 修正:2024-05-09 08:14
ソウル大学パレスチナ連帯サークル「スバク」はガザ戦争に反対するために8日午前10時から午後6時まで座り込みデモをおこなった=コ・ギョンジュ記者//ハンギョレ新聞社

 「フリー、フリー、パレスタイン(パレスチナを解放せよ)!」、「ストップ、ストップ、ジェノサイド(虐殺やめろ)!」

 8日午後12時30分ごろ、春の学園祭真っ最中のソウル大学の学内に、パレスチナ連帯の声が響き渡った。韓国、スウェーデンなど多くの国から集まった20人あまりの学生は、肩に色とりどりのパレスチナの伝統的スカーフ「ケフィエ」を巻いてスローガンを叫んだ。

 米国の一部の大学ではじまったガザ地区戦争反対デモが全米の大学と欧州に広がる中、韓国の大学でもパレスチナ支持デモがはじまった。ソウル大学パレスチナ連帯サークル「スバク」はこの日午前10時から午後6時まで、学内で座り込みを行うことをもってデモの開始とした。延世大学の学生たちも同日午後4時から、学生会館から新村(シンチョン)駅までデモ行進を行う。

 ソウル大学のデモを主催したスバクは声明で、「ガザ地区で繰り広げている人種虐殺を直ちに中止せよ。イスラエルのラファ侵攻を強く糾弾する。ソウル大学当局には、パレスチナ人抑圧に寄与しているイスラエルの諸機関(テルアビブ大学、ヘブライ大学)との学術交流を中止することを要求する」と述べた。テルアビブ大学とヘブライ大学はイスラエル軍の部隊を支援していることが知られている。

 彼らは、「大学生としての責任感」がデモ参加の理由だと語った。彼らは「パク・ジョンチョル烈士(民主化運動の学生運動家。拘束中に拷問死した)をはじめとする私たちの先輩の大学生たちは、自身の問題だけでなく社会正義のために闘争してきたという伝統がある」とし、「その伝統の上で、パレスチナ問題がパレスチナ人だけの問題ではなく、世界の自由と平和を願うすべての人々の問題だと考えて(連帯デモを行う)」と語った。彼らは学内のパク・ジョンチョル烈士の胸像にもケフィエを巻いた。

 デモに参加したソウル大学の在学生イ・シホンさんは「(米国などの)全世界の大学生が反戦デモを主導していく姿を見て、共に闘わなければならないという気がした。今日を契機として他大学にもこのような動きが拡大してくれれば」と話した。

 異なる意見を持つ学生との対立が拡大する可能性もある。先月15日にはイスラエル国籍のソウル大学音楽学部の教授が、学内に貼ってあったパレスチナ支持ポスターにスプレーを吹き付け、送検されている。

コ・ギョンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1139689.html韓国語原文入力:2024-05-08 15:46
訳D.K

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