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韓国の「兵役未実施」の専攻医、辞表が受理されればすぐに兵役履行の義務

登録:2024-02-26 05:06 修正:2024-02-26 06:36
20日昼、ソウル龍山区の大韓医師協会で大韓専攻医協議会の2024年度緊急臨時代議員総会が開かれ、専攻医が参加している=パク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 政府の医学部増員計画に反発し、専攻医が大量に辞職願いを提出して勤務地を離脱しているなか、兵役に行っていない専攻医の兵役履行にも関心が集まっている。これらの専攻医は、研修過程を終えた後に軍医官として入隊することを条件に、兵役が延期されている。一般的な状況であれば、「研修中断時」はすみやかに入隊しなければならない。

 医学部を卒業して医師免許を取得した者の兵役履行の方法は大きく2つある。免許取得後に研修過程を経ずに公衆保険医になるか、研修過程を始めると同時に義務士官候補生に志願して抜擢されることだ。士官候補生になれば、専門過程を終えた後に軍医官または公衆保険医として服務することになる。現在、辞表を提出して勤務地を離脱した兵役に行っていない専攻医は、全員が義務士官候補生だ。

 問題は、研修機関を退職した場合、ただちに入隊しなければならないという点だ。兵役法施行令は、研修機関を退職した場合、直近の入営日に現役将校または公衆保険医として入営しなければなければならないと規定している。

 「辞表提出および勤務地離脱」を「研修中断」とみなすのかどうかがが争点だ。兵務庁は、辞表が受理されなかったため、研修中断とはみなせないという立場だ。政府の「集団辞表受理禁止命令」が徴集を止めているわけだ。兵務庁関係者は25日、ハンギョレに「無断欠勤は(退職状態ではないので)検収中断の事由には該当せず、入営対象者とはみなさない」と述べた。

 すぐには軍隊に行かなくてもいいからといって、安心できるわけではない。義務士官候補生の資格要件の1つは「33歳までに研修過程を終えなければならない」ことだ。専攻医過程を33歳までに終えられない状況が発生すれば、候補生の資格を失うことになり、現役将校または公衆保険医として入営しなければならない。

 一方、最近あるインターネット・コミュニティには、自身を医師だと明らかにしたインターネットユーザーが「辞職した専攻医の後輩が日本の東京に旅行に行こうとしたところ、兵務庁から出国禁止にあった。出国禁止令状も出ていなかったのに出国禁止だなんて、これは違憲ではないのか」という内容を投稿し、論議になったこともあった。兵役に行っていない専攻医は本来、出国するためには所属機関長の推薦書が必要だが、辞表を提出したとしても受理されていないため、研修中である医師と同等に措置せよという公文書を送ったことについて誤解が生じたというのが、兵務庁の立場だ。

シム・ウサム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1129683.html韓国語原文入力:2024-02-25 22:08
訳M.S

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