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「汚染水採取は国際機関と日本が」…日本の方針に視察団の役割合わせる韓国政府

登録:2023-05-18 05:41 修正:2023-05-18 08:49
ハン・ドクス首相が17日、世宗市の政府世宗庁舎で担当記者団と懇談会を行っている/聯合ニュース

 ハン・ドクス首相は17日、福島第一原発の汚染水の安全性検証について、「試料(汚染水)を採取してのその場での検査は国際原子力機関(IAEA)と日本が行っている」と述べた。23~24日の福島第一原発視察を前に、韓国の専門家視察団が直接汚染水を採取できないことを再確認したもので、政府自ら視察団の活動の幅を制限している格好だ。

 ハン首相はこの日、政府世宗(セジョン)庁舎での記者懇談会で、「(韓国視察団は汚染水の浄化と放出の)手続き、施設、計画、結果などに合理性があるかどうかを判断するというのが最も大きな役割」だとしつつ、上のように述べた。

 同席したパン・ムンギュ国務調整室長も、「視察団が直に汚染水試料を採取できないため、(検証の)実効性には疑問がある」という記者団に質問に対し、「すでに採取した試料をIAEAの3つのラボと加盟国の中の一定の基準を備えた4カ国(米国、韓国、フランス、スイス)が共有して交差検証しているが、韓国だけが(視察団が現地に)行ってそれとは別に試料を採取すると要求するのは行き過ぎの面がある」と述べた。12日にも国務調整室、外交部、原子力安全委員会などが「韓国が処理水を採取すると言えば、IAEAなどの国際機関の信頼を傷つける」と述べている。

 パン室長は、視察団に民間の専門家が含まれていないと指摘され、「政府が出資する研究機関や政府機関の方々のほうが、民間の専門家よりも専門的でありうる」、「(民間の専門家の参加は)代表性の問題などの非常に複雑な問題へと広がりうる」と答えた。汚染水採取の不可と民間専門家の参加に対する反対は、日本政府の方針だ。

 一方、韓日の外交当局はこの日、福島第一原発への韓国視察団派遣に関する2回目の実務会議をオンラインで実施した。

ソン・ダムン、シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1092157.html韓国語原文入力:2023-05-17 16:07
訳D.K

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