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北朝鮮初の固体燃料ICBMの「コールドローンチ」…米戦略爆撃機、再び朝鮮半島へ

登録:2023-04-15 06:33 修正:2023-04-15 08:29
金正恩総書記「敵は極度の不安、恐怖に悩まされるだろう」
朝鮮労働党の金正恩総書記兼国務委員長が13日、「大出力固体燃料多段階エンジン」を使った新型大陸間弾道ミサイル「火星砲18」型の初めての発射実験を現地指導したと、労働新聞が14日付で報じた=平壌/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 北朝鮮が13日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長が見守る中、固体燃料を使った新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星砲18型」の初めての発射実験を行ったと、翌日正式に確認した。専門家らは、北朝鮮がすでに作戦配備された固体燃料基盤の短距離ミサイルだけでなく、中長距離ミサイルまで固体燃料に切り替える計画を加速化するだろうという点に注目している。固体燃料は液体燃料とは異なりミサイル発射の迅速性と秘密性を高めるため、事前の探知と迎撃が難しくなる。

 14日、「労働新聞」は「発射実験は、大出力固体燃料の多段階エンジンの性能と段分離技術など、新しい戦略兵器体系の軍事的効用性を評価することに目的を置いていた」と報道した。さらに「発射実験は周辺国家の安全と領内飛行中の多段分離の安全性を考慮し、1段目は標準弾道飛行方式、2段目と3段目は高角方式に設定し、時間遅延分離始動の方式でミサイルの最大速度を制限しながら、兵器体系の各系統別の技術的特性を確証する形で進められた」と報じた。2段目と3段目の推進装置はこれまでの発射実験同様、垂直に近い高角で飛行したが、1段目の推進装置は正常角度(30~45度)で発射し、弾道ミサイルと似た正常軌跡で飛行したと強調したのだ。昨年12月、キム・ヨジョン労働党中央委副部長は、「大陸間弾道ミサイルの大気圏再突入の技術力を立証するためには正常角度で発射しなければならない」という指摘に対し、「まもなく実施すればできることであり、見れば分かることではないか」と反論した。

 北朝鮮が公開した写真によると、1段目は移動式発射車両(TEL)から圧縮された空気を放出する際に生じる強力な圧力でミサイルを浮上させた後、エンジンが点火される「コールドローンチ」(冷発射)方式で発射されたものとみられる。

 「労働新聞」は「火星砲18」型を「国家の安全を守護する最も強力な核心主力手段」と評した。同紙によると、金正恩総書記は同ミサイル開発について「戦略的抑止力を大きく再編し、核反撃態勢の効果を急進展させるとともに、攻勢的な軍事戦略の実用性を変革させるだろう」と述べたという。統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は「結局、従来の火星-12、13、14、15、17型ミサイルのラインナップは液体燃料型だが、すべて固体燃料型に切り替えるということだ」と分析した。

 金総書記は「我が党と共和国政府は敵にさらに明確な安保危機を体感させ、無駄な思考と妄動を断念するまで終始致命的かつ攻勢的な対応を加えることで、極度の不安と恐怖に悩まされるようにする」と述べた。発射実験の現場には金総書記の夫人であるリ・ソルジュ女史、実妹のキム・ヨジョン副部長、娘のキム・ジュエさんが同席した。

朝鮮労働党の金正恩総書記兼国務委員長が13日、「大出力固体燃料多段階エンジン」を使用した新型大陸間弾道ミサイル「火星砲18」型の初めての発射実験を現地指導」したと、労働新聞が14日付で報じた。現場に金総書記の夫人のリ・ソルジュ女史、実妹のキム・ヨジョン労働党中央委副部長、娘のキム・ジュエさんが同席した/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 固体燃料基盤のICBMは、金総書記が2021年1月の労働党第8回大会で明らかにした「国防力発展5大課題」の一つ。固体燃料はミサイル発射の迅速性と秘密性および上昇速度を高めるため、北朝鮮の核・ミサイル発射の動きをあらかじめ把握して事前打撃するというキルチェーンの作動を困難にする可能性がある。

 韓国国防部は「今回は固体燃料方式の長距離弾道ミサイルの開発に向けた中間段階の発射実験であり、体系開発の完成まではさらなる時間と努力が必要な水準」だと分析した。そして「このミサイルでキルチェーン(弾道ミサイルの事前兆候の把握と先制打撃)が形骸化するかもしれないと懸念するのは無駄な心配」だと述べた。国防部は「3軸体系(キルチェーン、韓国型ミサイル防御、大量反撃報復)は過去の最初の設計概念に固着するものではない」とし、「北朝鮮による脅威が変化する傾向に沿って、北朝鮮全域に対するリアルタイムの標的探知および分析能力、地海空基盤の超精密迅速打撃能力、複合多層ミサイル迎撃能力、高威力弾道ミサイル能力などを技術的に進化・発展させている」と説明した。

 韓国と米国は、北朝鮮の固体燃料ICBMの発射実験に対応し、同日、米戦略爆撃機B52Hを朝鮮半島上空に展開するなど、合同空中訓練を実施した。朝鮮半島におけるB52Hの展開は今月5日に続き9日ぶり。国防部は「今後とも韓米両国は米戦略資産の展開頻度を増やし、強度を高め、北朝鮮のいかなる核攻撃も容認しないという強力な同盟の意志を行動で示す」と強調した。

 北朝鮮核問題への対応と関連し、政府高官は13日(現地時間)、米ワシントン特派員らとの懇談会で「国民が見た時、肌で感じられる拡大抑止力体系が整ったと思える姿を(26日の)韓米首脳会談まで作り上げるつもりだ」と述べた。同高官は、(米国の)核共同企画と関連して、「(北朝鮮が)核を使用できないように事前に確固たる核抑止システムを同盟内で共同企画、共同実行、模擬演習するなどが取り上げられている」と付け加えた。

イ・ジェフン先任記者、クォン・ヒョクチョル記者nura@hani.co.kr(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1087959.html韓国語原文入力: 2023-04-15 02:31
訳H.J

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