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特戦司兵力1400人、装甲車550台…「朴槿恵戒厳文書」の実体とは?=韓国

登録:2023-04-01 00:56 修正:2023-04-01 12:41
チョ・ヒョンチョン元機務司令官に拘束令状発行 
暫定中断されていた内乱陰謀疑惑の捜査が本格化
朴槿恵元大統領弾劾前の戒厳令文書疑惑の重要人物であるチョ・ヒョンチョン元機務司令官が3月29日午前、仁川国際空港第2ターミナルを通じて入国した後、ソウル西部地検に押送されている/聯合ニュース

 朴槿恵(パク・クネ) 元大統領弾劾を控えて「国軍機務司令部(現国軍防諜司令部)戒厳令文書」の作成を指示した疑いが持たれているチョ・ヒョンチョン元機務司令官(64)が拘束された。

 ソウル西部地裁のチョン・インジェ令状専担部長判事は、3月31日午後3時30分頃、職権乱用権利行使妨害や政治関与などの容疑をかけられているチョ元司令官に対して「証拠隠滅および逃亡の恐れがある」として拘束令状を発行した。29日、ソウル西部地検は5年3カ月に及ぶ海外逃亡の末に仁川国際空港に入国したチョ元司令官を逮捕した。

 チョ元司令官は2016年、自由総連盟会長選挙と関連して部下に報告書を作成するよう指示した容疑(職権乱用権利行使妨害)をかけられている。同年、機務司令部の要員を動員して朴元大統領を支持する集会を開き、コラムや広告を掲載した疑い(政治関与)もある。

 今回の拘束令状には明示されなかったが、チョ元司令官は2017年2月の朴元大統領弾劾を控えて不法戒厳令文書の作成を指示し、実行準備を主導した疑い(内乱予備・陰謀など)も持たれている。同文書には朴元大統領の弾劾が棄却された場合、軍兵力を動員して戒厳軍を構成し、立法・司法・行政を管掌し、戒厳事犯を探し出すと共に言論検閲を行うなどの具体的な計画が含まれている。

 チョ元司令官を拘束捜査することになった検察は、チョ元司令官に戒厳令文書の作成経緯や目的、準備状況などを集中的に追及する予定だ。文書には、陸軍の戦車200台、装甲車550台、武装兵力4800人、特殊戦司令部兵力1400人などを動員し、戒厳軍を構成するという内容もある。特に、チョ元司令官が2016年11月から戒厳文書が作成された2017年2月中旬まで大統領府を4回訪問した時、誰に会ってどのような話をしたのかも確認するものとみられる。

 チョ元司令官事件を捜査した民軍合同捜査団(合捜団)は、チョ元司令官が海外逃亡したとの理由で起訴中止処分を下した。2017年12月に米国に出国したチョ元司令官は、パスポートの無効化、インターポール(国際刑事警察機構)の国際逮捕手配書(赤手配書)などの措置にもかかわらず帰国を拒み続けたが、昨年9月に現地弁護人を通じて入国する意思を明らかにした。

 戒厳令文書事件は2018年7月に初めて明らかになったが、チョ元司令官を調査できなかった合同捜査団は同年11月、戒厳文書の目的や指示者などを確認できないまま捜査を暫定中断した。チョ元司令官と内乱を共謀した可能性がある朴元大統領とハン・ミング元国防部長官、ファン・ギョアン前大統領権限代行、キム・グァンジン元国家安保室長、チャン・ジュンギュ元陸軍参謀総長などを参考人中止処分し、チョ元司令官の身柄が確保されるまで捜査を中断することにした。

チェ・ユンテ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1086043.html韓国語原文入力:2023-03-31 22:12
訳H.J

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