大詰めを迎えている韓日外交当局間の強制動員被害者賠償交渉と関連し、市民社会は三一節(独立運動記念日)104周年を1週間後に控え、集中抗議行動に乗り出すことにした。
正義記憶連帯など全国610あまりの市民・社会団体の連帯体である韓日歴史正義平和行動は22日、ソウル市鍾路区の外交部庁舎前で記者会見を開き、「被害者の反対にもかかわらず、政府は韓日外相・次官会談を相次いで開き合意を推進している」とし「政府は屈辱的な対日外交を直ちに中断せよ」と主張した。
この団体のチュ・ジェジュン共同運営委員長は「強制動員加害日本企業に賠償を命じる最高裁判決があったが、韓国政府はこれを弊履のごとく無視して捨てた」とし、「政府が加害企業に免罪符を与える屈辱外交をしている状況では市民が直接乗り出すほかはない」と話した。
韓日歴史正義平和行動は同日から来月1日まで、3100人が参加する1人デモを推進することにした。また、三一節当日の午後2時、ソウル市庁前広場で汎市民大会を開き、強制動員問題に対する日本側の謝罪と加害戦犯企業の直接賠償への参加を要求することにした。
これに先立って外交部のパク・チン長官は18日、ドイツ・ミュンヘンで日本の林芳正外相と会談し、強制動員に関連した両国間交渉が「終盤段階に入った」と述べた。パク長官と林外相は3月1~2日、インドのニューデリーで開かれる主要20カ国・地域(G20)外相会議を契機に再び会談に臨む見通しだ。
一方、韓国政府は同日、日本政府が島根県主催のいわゆる「竹島の日」行事に高官を出席させたことに対して強く抗議した。日本政府は同日午後、島根県松江市で開かれた関連行事に次官級の中野英幸・内閣府政務官を派遣したという。
韓国政府は外交部報道官名義の声明で「独島(ドクト)は歴史的・地理的・国際法的に明白な韓国固有の領土であるため、日本政府は独島に対する不当な主張を直ちに中断し、謙虚な姿勢で歴史を直視しなければならない」と強調した。外交部は同日午後、ソウルの外交部庁舎に駐韓日本大使館の熊谷直樹・総括公使を呼んで抗議した。