北朝鮮は27日、米国のウクライナへの戦車支援に対して強く糾弾すると明らかにした。
朝鮮労働党中央委員会のキム・ヨジョン副部長はこの日、談話を通じて「数多くの軍事装備をウクライナに送り込み、不安定な世界的事件の継続をあおる『特別な功労』を立てた米国が、最近は彼らの主力の戦車まで提供することを公式発表したことで、反ロシア対決の立場をより明確にした」とし、「ウクライナに地上攻撃用の戦闘装備を送り込むことで、戦争状況を段階的に拡大している米国の処置に深刻な憂慮を表明し、これを強く糾弾する」と述べた。また「そこには、ロシアを破滅させるための代理戦争をよりいっそう拡大し、彼らの覇権的目的を達成しようとする凶悪な考えが下地となっている」とし「米国さえなければ、世界は今より明るく安全で平穏な世の中になっているだろう」と主張した。
さらに「ウクライナの戦場は、20年前に米国の主力戦車が横行した中東の砂漠では決してない」とし「米国と西側が誇るいかなる武装装備も、勇ましいロシア軍と人民の不屈の戦闘精神と威力を前に全て燃えつき、鉄くずの山となることを私は信じて疑わない」と述べた。また「帝国主義連合勢力がいくら悪あがきをしても、高い愛国心と頑強な精神力を持つロシアの軍隊と人民の英雄的気概を絶対にくじくことはできないだろう」とし、「我々は、国家の尊厳と名誉ある国の自主権と安全を守るための戦いに乗り出したロシア軍と人民と常に同じ塹壕に立っている」と強調した。
しかしキム副部長は、北朝鮮がロシアの傭兵会社「ワグネル・グループ」に兵器を提供したという疑惑については言及しなかった。米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は20日(現地時間)に、北朝鮮がワグネル・グループに兵器を渡す情況をつかんだ衛星写真2枚を公開している。カービー調整官は「北朝鮮の兵器移転は国連安保理決議に真っ向から違反したもの」とし「我々は今日、国連安保理の対北朝鮮制裁委の専門家パネルとこれらの情報を共有した」と述べた。米国はワグネル・グループを国際犯罪組織に指定しており、26日(現地時間)にはワグネル・グループに対して追加の制裁を発表した。