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韓国国民10人中7人が新型コロナへの感染経験あり…98.6%が抗体保有

登録:2023-01-14 06:24 修正:2023-01-14 08:04
9日、仁川国際空港第2旅客ターミナルの新型コロナウイルス検査センターで検査を受ける中国からの渡航者の様子/聯合ニュース

 韓国国民の10人のうち7人は新型コロナウイルスに感染し、抗体を保有していることが分かった。ワクチン接種者まで加えると抗体保有率は99%に達するが、感染や接種から3カ月が経過すると、抗体が40%程度に急速に減少し、追加のワクチン接種が必要であることが分かった。

 13日、疾病管理庁国立保健研究院が韓国疫学会や地域社会の関係機関と共に行って発表した「地域社会を基盤とする代表標本新型コロナ抗体陽性率に関する第2次調査」の結果によると、全体の抗体陽性率は8月の第1次調査(97.6%)とほぼ同じ水準の98.6%だった。研究陣は8月に行われた第1次調査の参加者(9945人)のうち希望者7528人を対象に、先月7~22日に採血と抗体検査を行った。

 自然感染抗体陽性率は70.0%で、8月の第1次調査(57.2%)より12.8%増加した。抗体調査は採血した血清内にある新型コロナの特異な抗体の有無を分析する検査で、ワクチン接種だけでは検出されない「N(nucleoprotein)抗体」が確認されれば自然感染したものとみなす。自然感染抗体はワクチン接種率が低い小児や青少年層で陽性率が高かった。第2次調査の結果、「N抗体陽性率」は5~9歳で90.0%、10~19歳で83.5%などだった。さらに20~40代で70%台、50~60代で60%台、70代で56.9%、80歳以上で47.6%など、ワクチン接種率が高い高齢者ほど自然感染抗体陽性率は低くなった。

 抗体は自然感染やワクチン接種後3カ月目から急激に減少した。研究陣が調査参加者の感染・接種履歴と抗体値を分析したところ、2カ月まで維持されていた抗体値が3カ月に入ってからは40%ほど減少していた。抗体値が低い集団は高い集団に比べ、第1次調査と第2次調査の間の4カ月間、新規感染の危険性が約8倍も高いことが確認された。

 防疫当局は60歳以上など高危険群を中心に繰り返し冬季の追加接種を要請した。国立保健研究院のクォン・ジュヌク院長は、「(オミクロンに効果のある)2価ワクチンの接種の間隔を4カ月から3カ月に縮小した」とし、「新型の変異株が登場し、従来のワクチンの効能が低下して、時間が経つにつれてワクチン抗体値が3カ月目には大幅に下がる点を考えると、高危険群を中心に旧正月連休を控え遅くならないように接種することが重要だ」と述べた。

 防疫当局の統計に含まれていない「感染が確認されていない感染者」は、今回の調査でも多数確認された。第2次調査の自然感染抗体陽性率70.0%は、直前の累積感染者発生率51.5%(昨年11月26日基準)より18.5%高い。ただし抗体陽性率と発生率の差が45~60%に達する英国やカナダなどに比べて低い水準だ。

 一方、韓国政府は室内マスク着用義務の解除について、17日に第12次国家感染症危機対応諮問委員会を開き、専門家の意見を聞く予定だ。今回の会議では、室内マスク義務調整指標に関して流行状況などを分析し、中国の新型コロナ動向などについて話し合う。先月23日、防疫当局は、患者発生の安定化▽重症者と死亡者の減少▽安定的な医療対応力▽高危険群の免疫獲得という4つの基準のうち2つ以上満たされれば、室内マスク着用を義務から勧告へと段階的に緩和する案を検討すると発表した。

 また、昨年の秋夕(チュソク、陰暦8月15日の節句)に続き、今年の旧正月連休にも新型コロナ防疫・医療システムを維持する。車の移動が多い安城(アンソン)、利川(イチョン)、華城(ファソン)、白羊寺(ペクヤンサ)、咸平天地(ハムピョンチョンジ)、進永(ジニョン)など6つの高速道路サービスエリアに20~26日に臨時選別検査所を設置し、旧正月連休期間の21~24日間は無料で遺伝子増幅(PCR)検査を提供する。

イム・ジェヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1075625.html韓国語原文入力:2023-01-14 02:30
訳H.J

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