梨泰院(イテウォン)惨事と関連し、情報課報告書の削除を指示した疑いで立件されていたソウル龍山(ヨンサン)警察署の前情報係長が遺体で発見された。
江北警察署は11日午後12時45分、龍山署前情報係長のC氏が自宅で死亡しているのが家族によって発見されたと明らかにした。警察はC氏が自殺したものと見ている。ソウル庁関係者は「遺書が存在するかどうかと詳しい事件の経緯は確認中」だと話した。
C警監(警部に相当)は龍山署情報課長とともにハロウィーン前に情報課で作成された報告書を削除するよう指示・懐柔した疑いで警察庁特別捜査本部(特捜本)に立件され、取り調べを受けていた。C警監に適用された容疑は職権乱用権利行使妨害と証拠隠滅および業務上過失致死傷。龍山署のある情報官は惨事前の先月26日、ハロウィーンの時「人波が集中して安全事故が発生する恐れがあるため、別途の支援が必要だ」という趣旨の報告書を作成したが、惨事直後に情報課長とC氏が情報官の業務用パソコンからこれを削除するよう促し、懐柔した疑惑が持ち上がった。
このことでC氏は待機発令措置され、特捜本は前日の10日、龍山署所属の情報官を参考人として呼んで調査を終えた。特捜本部は同日「国家に献身した故人の冥福を祈り、遺族にもお悔やみ申し上げる」と述べた。
一方、大韓民国公務員労働組合総連盟(公労総)消防公務員労組は、警察と消防の総指揮責任者である行政安全部のイ・サンミン長官を職務遺棄と業務上過失致死傷、職権乱用などの疑いで告発し、真相究明と再発防止を求める記者会見を14日に行う予定だ。