韓国で新型コロナウイルス感染症の重症患者が4カ月ぶりに最多を記録し、増加傾向にある。新型コロナの感染拡大以降、来月初めて「ソーシャル・ディスタンシング」のない秋夕(チュソク、旧暦8月15日)を迎えるが、防疫当局は高危険群の保護のため、療養型病院・施設など感染脆弱施設の対面接触面会の制限を維持することにした。
ハン・ドクス首相は24日、中央災害安全対策本部(中対本)の会議で、「療養型病院と療養施設などの管理によりいっそう集中する」とし、「高齢者の感染予防のために『対面接触面会の制限』を秋夕連休期間にも引き続き維持する」と明らかにした。これに先立ち、韓国政府は6月20日から療養院と療養型病院での対面接触面会を許可したが、新型コロナの再流行が始まったことを受け、7月5日から再び接触面会を中止した。防疫当局は、高危険群の重症化を防ぐため、医師が常駐していない療養院に医療スタッフが訪れて対面診療する「療養施設医療機動専担班」を拡大運営し、飲む治療薬の処方も促す方針だ。
政府は最近、感染脆弱施設を中心に新型コロナの重症患者と死者が増えていると判断し、このような対応策を打ち出した。24日、中対本が発表した感染脆弱施設の感染者発生現況によると、7月第4週(24~30日)から8月第3週(14~20日)までの3週間の間に集団感染による新規感染者が2倍近く増えた。8月第3週の療養病院・施設での集団感染の発生件数は45件で、7月第4週(165件)に比べて減少したが、集団感染1件当たりの平均感染者数は24.8人から42.6人へと1.7倍増加した。同日0時現在の重症患者は573人で、4月26日(613人)以来4カ月ぶりの最多となった。
一方、政府の公式諮問機関である国家感染症危機対応諮問委員会のチョン・ギソク委員長は、同日のブリーフィングで、今後コロナワクチンがインフルエンザワクチンのように毎年一定時期に接種する「季節性ワクチン」になるという見通しを示した。チョン委員長は「4回目や5回目という言葉の代わりに、今後は全国民あるいは高危険群を対象にする季節性ワクチンになるだろう」とし、「これまで積み上げられた免疫に改良ワクチンでの季節ワクチンが入ると、かなりの人口が免疫をつけられるだろう」と述べた。