莞島(ワンド)での一家失踪事件を捜査中の警察は、失踪地点と推定される海岸の防波堤の沖で、行方不明となっている一家が乗っていた乗用車を発見した。車内に行方不明の一家がいるかどうかは確認できていない。
光州(クァンジュ)南部警察署は28日午後5時10分ごろ、全羅南道莞島郡薪智面(シンジミョン、薪智島)の松谷(ソンゴク)港近くの防波堤から80メートルほど沖の海中で、行方不明になっているチョ・ユナさん(10)一家が乗っていたアウディを発見した。警察は車のナンバーが行方不明の乗用車のものと同じだと明らかにした。
発見された車は、防波堤に近い養殖場の下に沈んでいたという。警察は、防波堤から海に転落した車が潮流に流され、沖に移動したと見ている。失踪地点と推定される松谷港を中心としてユナさん一家の行方を捜索していた警察は、この日午後3時20分ごろに港の防波堤の沖でアウディのバンパーの一部が発見されたことから、捜索を急いだ。松谷港は、ユナさん一家の携帯電話信号が最後に捉えられた基地局のそば。警察は、ユナさん一家の乗用車が先月30日夜11時6分ごろに「松谷マウル」バス停前を通る様子を捉えた監視カメラ(CCTV)の映像も確保した。
警察はしかし、アウディの中に人が乗っているかどうかは確認できていない。警察は海洋警察と車の引き上げ方法について話し合っており、早ければ29日にも引き上げを行うとみられる。警察はこの日夜7時ごろ、潮流の速さと日没を考慮して捜索作業を終了した。
光州南区(ナムグ)に住むユナさんの両親は、先月19日から今月15日までの18日間「済州1カ月暮らし体験」をするとして校外体験学習申請書を提出し、その後、先月24日から薪智鳴沙十里(シンジ・ミョンサシムニ)海水浴場の近隣にあるペンションで過ごし、30日夜10時57分ごろに退室している。チョさんの通う学校は、チョさんが体験学習期間の終わった今月16日に出席しなかったため、家庭訪問後、警察に通報した。