本文に移動

韓国疾病庁、「サル痘」危機警報発令

登録:2022-06-01 02:36 修正:2022-06-01 08:28
「関心」段階…2級感染症への指定推進も
サル痘ウイルス=CDC/シンシア・S・ゴールドスミス//ハンギョレ新聞社

 ウイルス性疾患「サル痘(monkeypox)」が全世界に拡散しつつある中、韓国政府は危機警報を発令した。感染者の隔離および通報の義務化が伴う「2級法定感染症」への指定も推進される。

 31日、疾病管理庁は危機管理専門委員会への諮問、および危機評価会議を経て、サル痘の感染症危機警報レベルを「関心」とすると発表した。現在の韓国の感染症危機警報は、関心→注意→警戒→深刻の4段階からなり、「関心」は海外における新たな感染症の発生と流行の際に発令される。

 現在は新型コロナウイルス感染症が「深刻」、中東呼吸器症候群(MERS)と鳥インフルエンザ(AI)が「関心」に指定されている。

27日午前、仁川国際空港第1ターミナルの入国審査場で、ドイツのフランクフルトとウズベキスタンからの乗客が検疫を受けるため待機している。乗客の前にはサル痘に関する案内がある/聯合ニュース

 疾病庁は「欧州で特定集団を中心とする事例が報告されており、今後さらなる事例の発生が続くと予想されるため、国内への流入の可能性がある」と述べている。世界保健機関(WHO)は29日(現地時間)、サル痘を第2段階の「普通の危険」水準であると評価した。31日現在、英国、スペイン、オランダ、カナダなどの31カ国で473人の患者が発生しており、感染の疑われる患者は136人。

 防疫当局は31日から対策班を稼動させ、海外での発生状況をモニタリングするとともに、自治体、医療界、民間の専門家と協力して地域社会での患者の監視および疑い事例への対応を強化する予定だ。防疫当局は「現在までのところ国内で確認された発生事例はないが、今後国内でサル痘の感染者が確認された場合は、警報レベルを『関心』から『注意』へと引き上げる場合もある」と述べた。

 防疫当局は、6月8日にサル痘を法定感染症に指定する告示改正を推進するとともに、改正までは新型感染症症候群として先制的に管理し、疑い患者の通報、疫学調査、治療機関の指定、隔離対応などの感染症対処に乗り出す予定だ。

チャン・ヒョヌン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1045209.html韓国語原文入力:2022-05-31 18:30
訳D.K

関連記事