正義記憶連帯(正義連)は13日、日本軍「慰安婦」被害者を侮蔑したキム・ソンフェ大統領秘書室多文化宗教秘書官を解任するよう求めた。
正義連は13日午後、文書で立場を表明し、その中で「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は何をためらうのか。キム・ソンフェ秘書官を直ちに解任せよ」と述べた。キム秘書官は、日本軍「慰安婦」被害者のことを性売買の女性と侮蔑した文章を過去にSNSに投稿していたことが明らかになり、批判を受けている。
同氏は2019年9月、自身のフェイスブックに、日本軍「慰安婦」被害者の賠償要求について「政府が乗り出して、まだもらっていない花代(性売買での代価)でも引き出せというのか」と投稿し、1カ月間アカウントが停止されたと明かしている。このような事実が明らかになり批判を受けた後も、キム秘書官は12日に「朝鮮時代の女性人口の半数は、常に主人である両班(ヤンバン)の性的快楽の対象」との内容を投稿している。
正義連はこれについて「古今東西の女性に対する性搾取があった歴史は事実だが、これを体系的で組織的な性奴隷制度に作り上げ、女性たちを強制動員した犯罪の主体は日本軍だった」と指摘した。そして「キム秘書官は、過去に我々にもこのようなことがあったが、日本軍性奴隷制度には問題がないと主張したいのか」とし、「キム秘書官が持つ反女性的思考と反人権的歴史観をあらわにしているものに他ならない」と述べた。
正義連は「キム秘書官の『もらっていない花代』とする妄言は、日本軍慰安婦問題に関する『2015韓日合意』を擁護しつつ登場した」とし、「2015韓日合意は被害者中心のアプローチという基本原則さえ守られていない拙速合意であり、平和の少女像の撤去などの屈従的裏合意によって激しい国民的抵抗にぶつかった事件」と述べた。
正義連は「違いと多様性を誰よりも尊重すべき多文化宗教秘書官が、むしろ差別と嫌悪、対立を煽っているとは信じがたい」と述べ、キム秘書官の解任を求めた。