文在寅(ムン・ジェイン)大統領が28日、ドラマ「イカゲーム」が全米映画俳優組合(SAG)賞3冠に輝いたことについて、「創意的な想像力で新しさを追求する文化芸術家たちの情熱と、発展した民主主義によって抑圧をなくし、創作と表現の自由を守ってくれた国民の皆さんのレベルの高い意識が調和し、今日の結果が生まれたと思う」と述べた。
文大統領は同日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に「韓国文化が注目され、世界から愛されるまで多くの努力があった」とコメントした。文大統領が言及した「抑圧」は朴槿恵(パク・クネ)政権時代の文化界ブラックリスト事件を指摘したものとみられる。文大統領は、2020年1月に文化芸術家たちとの懇談会で、映画『パラサイト 半地下の家族』のゴールデングローブ受賞などの成果に触れ、「ブラックリスト問題で、文化芸術の自由に対して(制限し)苦痛を与えたことについて、お詫び申し上げる」と述べた。
これに先立ち、文大統領は「俳優のイ・ジョンジェさんとチョン・ホヨンさんが全米映画俳優組合賞の(テレビ部門ドラマシリーズの)男優賞と女優賞を受賞したことを非常にうれしく思っており、お祝いしたい」と述べた。さらに「『パラサイト』のキャスト賞と、ユン・ヨジョンさんの(映画部門)助演女優賞に次ぐ栄誉だ。非英語圏ドラマ俳優としては史上初ということが誇らしい」とコメントした。
文大統領は「『イカゲーム』は世界の視聴者に多くの楽しみを与えた。韓国の伝統遊びを素材に多彩な人間心理を取り上げて新しい形式のドラマを完成させたうえ、深い社会意識を織り交ぜ、世界の人々の共感を得た」と評価した。