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韓国「21日前後に新規感染7000人台を予想」…オミクロン株、在宅治療に転換

登録:2022-01-20 06:05 修正:2022-01-20 07:28
当局、オミクロン株の急速な感染拡大受け、対応を強化 
 
先週、韓国国内のオミクロン株の検出率27% 
防対本「21日前後にオミクロン株が優勢になる見通し」
今月19日午前、ソウル瑞草区江南駅の臨時選別検査所を訪れた市民が新型コロナ検査を受けている=キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」の感染が全国に広がっていることを受け、韓国の防疫当局はオミクロン株が優勢になりつつあるとして、「事前警告」に乗り出した。防疫当局がオミクロン株への対応体制を転換する基準としていた新規感染者7000人はまだ超えていないが、20日に新規感染者が5000人台に増えたことを受け、「オミクロン株感染者の在宅治療の基本化」を開始するなど、積極的な対応に入った。

 19日午前0時現在で一日の新規感染者は5805人で、前日の4071人に比べ、一日で1734人が急増した。先週水曜日の4383人と比べても1422人増えた。先週、オミクロン株の国内の市中検出率は26.7%、海外流入検出率は94.7%で、デルタ株に代わって急速に増加している。中央防疫対策本部(防対本)のチョン・トンリョン総括調整チーム長は同日、「21日前後にオミクロン株が他の変異株より優勢になる可能性があるとみている」とし、「21日前後に(防疫)戦略転換基準である7000人に達すると予想している」と述べた。中央災害安全対策本部(中対本)は同日の定例記者会見で、「旧正月の連休を含む今回の3週間にわたるレベル3の距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)期間中に、オミクロン株がデルタ株に取り替わり、80~90%まで増えるだろう」と明らかにした。

 これに先立ち、防疫当局はオミクロン株が優勢になった場合、通常の感染統制よりも「自律と責任」を中心に防疫のパラダイムを転換するという「オミクロン株拡散対応戦略」を発表した。一日の感染者が5千人を超えるまではオミクロン株の「対策段階」、7千人を超えると「対応段階」に切り替える戦略だ。これを受け、中対本は同日からオミクロン株の感染者も在宅治療を基本とするなど、対応段階に向けた準備手続きに入った。これまで、オミクロン株の感染者は無症状や軽症であっても、生活治療センターへの入所が原則だった。中央事故収拾本部(中収本)のソン・ヨンレ社会戦略班長は同日のブリーフィングで、「地域社会でオミクロン株の感染拡大が本格化しており、オミクロン株の重症化率がデルタ株より低い点を考慮した」とし、「選択と集中のために生活治療センターは高齢者と基礎疾患を有する患者を中心に割り当てられる」と説明した。19日午前0時現在で、在宅治療の全体対象者は、京畿6841人、ソウル4441人、仁川(インチョン)845人などを含め、計1万7283人だ。在宅治療者管理医療機関は、首都圏149カ所、非首都圏197カ所を含む計346カ所。在宅治療者が対面診療を受けられる外来診療センターは計47カ所。

 新規感染者数が7千人を超え、オミクロン株の対応段階に転換すると、従来の3T(検疫・疫学調査・診断検査)中心の防疫体制が重症者・死亡者管理体制に変わることになる。隔離期間も10日から7日に短縮され、PCR検査対象も65歳以上の高齢者など優先順位がつけられる。

 中対本はこの他にも、在宅治療の充実化に向け、医療インフラを拡充し、町の医院の参加を拡大すると発表した。中対本は町の医院の迅速な抗原検査の適用可否や夜間対応、緊急移送など医療体制関連指針を論議し、早ければ今月21日に発表する予定だ。ソン班長は距離措置については「現在、重症用4400病床と中等症用1万6000病床以上を確保している状況」だとし、「医療体制の余力の中での管理になれば、距離措置の強化よりは高危険群などへの感染を防ぐことに力を注ぐ予定」だと明らかにした。

チャン・ヒョヌン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1027983.html韓国語原文入力:2022-01-19 21:13
訳H.J

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