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済州島の余震いつまで続く?…より大きな地震の可能性は

登録:2021-12-18 02:22 修正:2021-12-18 08:06
慶州・浦項地震の余震は依然として続く 
M5.4の浦項地震の3カ月後にM4.6の余震も
今月14日から済州島で相次いで発生している地震の影響で、天然記念物である済州市翰京面高山里の水月峰火山砕屑層の一部が崩壊しているのが15日午前に発見された。16日午前、済州文化遺産研究院の文化財保護事業の関係者が、水月峰地質トレイルの黒い砂浜コースの入り口を閉鎖している/聯合ニュース

 済州島で17日午前6時22分ごろに発生したマグニチュード(M)3.2の地震は、14日のM4.9の地震の余震と推定される。18回目の余震で、規模は最大だった。

 この日の地震で、済州の一部地域では揺れが体感できるほどの震度3が記録されたことで、より大きな余震が発生するのか、より大きな地震の前兆なのかについて関心が高まっている。

 専門家は、大きな地震が発生すれば余震が長く続くと説明する。2016年9月12日の慶州(キョンジュ)地震と2017年11月15日の浦項(ポハン)地震も、最近まで余震が続いている。先月12日午前1時31分ごろには、慶尚北道浦項市北区(プック)の北12キロ地点でM2.1の地震が発生した。浦項地震の震央からわずか4.5キロしか離れていない場所で、気象庁は浦項地震の余震と判断している。また3月16日午前2時51分には、慶尚北道慶州市の南南西11キロ地点でM2.6の地震が発生した。やはり慶州地震の震央とは2.3キロしか離れておらず、慶州地震の余震と分類される。

 2016年9月12日に発生した慶州地震では、2017年8月12日までの10カ月間に余震が632回発生した。地震の規模によって余震の回数と持続時間は異なる。

 釜山大学地質環境科学科のキム・グァンヒ教授は、「余震の最大の大きさは一律ではないが、概ね本震より1.2ほど小さいと分析されている。M4.9の地震なら最大でM3.7の余震が発生する可能性があるということで、M3.2は驚くほどのものではない」と述べた。延世大学地球システム科学科のホン・テギョン教授も、「間隔を置いてさらに大きな余震が発生する可能性は依然として残っている。また、余震による余震も続く可能性がある」と述べた。

 また、最大規模の余震が発生する時期も一定ではない。浦項地震(M5.4)の最大の余震は3カ月後の2018年2月11日に発生し、規模はM4.6だった。一方、慶州地震(M5.8)の最大規模の余震(M4.5)は、1週間後の2016年9月19日に発生している。

「さらに大きな地震へとつながる可能性については断言は困難」

 しかし、14日のM4.9の地震や17日のM3.2の地震がより大きな地震の前震である可能性については、断言は困難だというのが専門家たちの大方の意見だ。ホン・テギョン教授は「慶州地震のように大きな地震が相次いで発生したケースは、韓国の地震観測史では珍しい。日本のように応力が早く、そして多く蓄積されれば大きな地震が繰り返し発生するように見えるが、朝鮮半島は応力がゆっくりと蓄積されるため、臨界値に達するまでには時間がかかり、1カ所で地震が発生すれば応力が解放され、余震は小さいケースが多い」と述べた。キム・グァンヒ教授も「どの地震学者も前震かどうかについては答えられないと考えるべきだ。起きてみないと分からないと言わざるを得ない」と述べた。

 ある地域において地震が起きない時期が長く続いた後に大きな地震が起き、続いて小さな地震が複数回起きれば、余震だと解釈する。過去の地震の統計資料から見て、本震や余震などのすべての状況が終わってから分析すれば前震なのか本震なのか余震なのかが判断できるが、進行中は見分けがつかないということだ。

 ただしホン教授は「済州島の北から西にかけては、南北方向に地震発生の分布を示してきたが、今回は西側の先端で地震が発生したため、別の側に応力が残っている可能性がある。済州のほかの地域で大きな地震が発生する可能性は残っている」と述べた。

日本の地震の影響はなし

 最近発生した日本の大きな地震が影響しているのかについては、専門家は可能性は低いと見ている。済州道から約1300キロ離れた千葉市では、10月7日にM6.1の地震が発生している。

 気象庁のユ・サンジン地震火山政策課長は「地震は応力の蓄積と解放の過程で起きるため、周辺地域での地震発生の影響は直接、間接的にあり得る。ただし今の状況では断言は難しく、さらなる研究が必要だ」と述べた。キム・グァンヒ教授も「地震が発生するということは断層があるということだが、済州海域の断層は日本の断層とはつながっていないと見られるため、影響を受けた可能性はほとんどない。日本の地震はプレート境界で起きるもので、韓国はプレート内に位置するため、日本の地震と韓国の地震を結びつけるのは無理がある」と述べた。

イ・グニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1023736.html韓国語原文入力:2021-12-17 11:07
訳D.K

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