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コロナ時代、「癒やし」の東京五輪開会

登録:2021-07-24 08:21 修正:2021-07-24 09:29
2020年東京五輪、17日間の熱戦に突入
23日午後、東京新宿の国立競技場で開幕した2020年東京五輪の開会式で、聖火リレーの最終走者の大坂なおみ選手が聖火台に火をつけている=東京/キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 ついに、五輪の聖火台に火がともった。

 前代未聞の大会だ。昨年、急速に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響で、史上初めて五輪の延期が決まった。それでも、ついに2020東京五輪は23日夕方、日本の東京新宿の国立競技場に用意された聖火台への点火に成功し、17日間の熱戦の開始を伝えた。

 新型コロナによる困難が大きいだけに、開会式では、人類がともに危機を乗りこえ未来に進もうというメッセージが込められた。東京五輪組織委員会が明らかにした開会式のコンセプトは「Moving Forward、United by Emotion、World We Share」だ。一人の女性が国立競技場で希望の種を感じる場面で始まった開会式は、コロナ禍の危機のなかでも練習を止めない選手の姿を経て、生命力と希望を抱えている太陽を象徴する聖火台に到着することで終わった。人類が長いトンネルを経て太陽のように明るい未来に進むことをみせてくれる。開会式の中盤では、新型コロナなどで亡くなった人々のための黙祷の時間も設けた。

23日午後、東京新宿の国立競技場で開幕した2020年東京五輪の開会式で大韓民国の選手団が入場している=東京/キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 この日の開会式には、東日本大震災の被災地域の復興を象徴する場面も盛り込まれた。当初、2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた日本を再び立たせようという意味の「復興五輪」であっただけに、外すことのできないテーマでもあった。五輪旗が入場した後、福島(8人)と東京(12人)の高校生が集まり、コーラスを入れたオーケストラが五輪賛歌を演奏する場面が代表的だ。聖火が点火に向かう最後の道に進む間、これを囲んだヒマワリは、福島、岩手、宮城など大震災の被災地域の回復を意味する。

 1964年の東京五輪との関連性も浮き彫りにした。当時、全世界の選手が自分の国から持ってきた種は、日本各地で木になった。この日登場した木製の五輪のシンボルなどは、その木で作られた。

 日本が誇る多様な文化コンテンツも欠かさず登場した。2016年のリオ五輪閉会式の際、スーパーマリオなどのキャラクターを積極的に活用した日本は、この日もドラゴンクエストやクロノトリガーなどの有名テレビゲームの音楽を活用し、様々なマンガのキャラクターを活用し開会式を演出した。

 一方、大韓民国の選手団は太極旗を持った男女共同旗手のファン・ソンウ選手(水泳)とキム・ヨンギョン選手(バレーボール)を先頭に合計30人(選手24人、役員6人)が103番目に入場した。韓国は今回の大会で金メダル7個、総合順位10位を目標にしている。33種目・339個の金メダルがかかっている東京五輪は、8月8日まで続く。

東京/イ・ジュンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/sports/sportstemp/1004907.html韓国語原文入力:2021-07-24 02:30
訳M.S

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