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核兵器を運用する米戦略司令官、韓日両国を「異例の訪問」

登録:2021-07-14 20:23 修正:2021-07-15 06:52
首脳会談の後続措置点検および中国牽制… 
「訪問目的」巡り多様な推定
韓国のソ・ウク国防長官が14日、訪韓したチャールズ・リチャード米戦略司令官と互いの手首を合わせて挨拶をしている=国防部提供//ハンギョレ新聞社

 米国の核戦力を運用するチャールズ・リチャード米戦略司令官が、韓日両国を相次いで訪問した。韓国と日本の当局は、リチャード司令官の正確な訪問目的は明らかにせず「領域内安保情勢などに対して意見を交換した」とのみ明らかにした。

 国防部は14日、報道資料を出し「ソ・ウク国防長官がこの日午前にリチャード司令官と面会し、朝鮮半島および領域内の安保情勢と同盟の抑止態勢などについて意見を交換した」と明らかにした。ソ長官はこの席で「北朝鮮の核・ミサイル脅威を抑止するための韓米国防当局間の緊密な共助維持の重要性を強調」し、リチャード司令官は「5月の韓米首脳会談でジョー・バイデン大統領が再確認した米国の韓国に対する拡大抑止(核の傘)公約と関連した米戦略司令部の対備態勢が完ぺきであることを強調」した。リチャード司令官はさらに、ウォン・インチョル合同参謀議長、陸・海・空軍の参謀総長と会い、両国間の協力増進方案を議論した。

 これに先立ってリチャード司令官は12日、東京を訪れ、岸信夫防衛相と茂木敏充外相に相次いで会った。日本外務省はこの会合の結果を伝える資料で、日米が「中国や北朝鮮など地域の安保環境および拡大抑止政策に関し意見を交換した」と明らかにした。翌日の日本経済新聞は、岸防衛相が中国の軍備強化を念頭に置き「さらに強固な日米同盟が不可欠だ」と強調したと報じた。今回の韓日歴訪は、リチャード司令官が2019年11月に現職に就任して以来初めての外国訪問だ。

 「異例」と言えるリチャード司令官の今回の歴訪の目的と関連しては、様々な推定が出ている。日本経済新聞は、バイデン大統領が4月の米日首脳会談(そして5月の韓米首脳会談)で明らかにした拡大抑止公約と関連して状況を点検する意図という側に重きを置いた。その他、北朝鮮が開発中の新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)や、ワシントンポストの1日報道で公開された、中国政府が北西部甘粛省の砂漠地帯で建設している100個余りの新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)格納庫(silo)など、新しい核脅威と関連して同盟国と意見を交わし、対備態勢を点検する目的でもありうる。

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1003495.html韓国語原文入力:2021-07-14 17:19
訳J.S

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