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韓国、発展途上国へのワクチン供給に2年間で2億ドル支援

登録:2021-06-14 02:52 修正:2021-06-14 08:17
文大統領、G7サミット保健セッションに出席 
「今年1億、来年1億ドル支援 
ワクチン供給、速やかな拡大が必要」
G7サミット出席のために英国を訪問中の文在寅大統領が12日(現地時間)午後、英国コーンウォール州カービスベイで行われたコロナワクチン供給拡大、保健力量の強化に向けた方策を扱う拡大会議セッション1で、各国首脳と話し合っている。左から文大統領、英国のボリス・ジョンソン首相、米国のジョー・バイデン大統領、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、日本の菅義偉首相=コーンウォール/聯合ニュース

 主要7カ首脳会議(G7サミット)に出席した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、発展途上国に新型コロナウイルスワクチンを支援するために、今年中に1億ドルを供与し、さらに来年も1億ドル分の現金や現物を提供する計画だと明らかにした。

 大統領府の発表によると、文大統領は13日、英国コーンウォールで開かれたG7サミットの、招待国が参加する最初の会議である「保健」セッションでこれを明らかにした。文大統領は、ワクチンへの公平なアクセスを保障するため、ワクチン供給を速やかに拡大することが最も必要な短期処方であることを強調するとともに、発展途上国へのワクチン支援のため、COVAX(コバックス)AMCに韓国から1億ドルを供与し、さらに来年も1億ドル分の現金や現物を提供する計画であることを明らかにした。

 文大統領はさらに、世界の需要を満たしていないワクチンの供給拡大に向け、韓国は保有するバイオ医薬品の大きな生産力を基盤として、グローバルワクチンハブとしての役割を果たすことができ、米国だけでなくその他の先進国ともワクチンパートナーシップを模索しうることを説明した。

 この日の保健セッションには米国や英国などのG7の首脳とともに、招待国の韓国、オーストラリア、南アフリカの首脳とグテーレス国連事務総長が出席した。オンラインではインドのモディ首相、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事らが出席した。参加国の首脳は、新型コロナの早期克服に向けてワクチン、治療薬、診断機器への公平なアクセスの保障が実現できるよう、ワクチン生産供給拡大方策と共に、発展途上国へのワクチン支援のためのCOVAX AMCを含むACT-Aに対する支援の拡大、残余ワクチンの発展途上国への供給、発展途上国に対する接種インフラ支援策などを重点的に議論した。ACT-Aとは、コロナワクチンなどの開発と生産および公平な分配を促進するためにWHOが立ち上げた国際事業だ。

 今回のサミット主催国である英国のボリス・ジョンソン首相は、会議を前に「7カ国の首脳は今回の会議で、コロナワクチンの生産量を拡大し、国際配分計画などを通じて少なくとも10億回分を全世界に供給する」という内容に合意すると述べている。AP通信によると、10億回分のうち5億回分は米国が寄付の意思を明らかにしており、英国は1億回分の寄付を決めている。フランスも3000万回分を寄付する予定だ。

 主要7カ国がこうした案に合意したのは、独自開発したワクチンを国外に積極的に提供している中国やロシアなどと比べて「ワクチン外交」で遅れを取っているとの指摘を意識したためとみられる。

コーンウォール(英国)/イ・ワン記者、共同取材団 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/999100.html韓国語原文入力:2021-06-13 07:03
訳D.K

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