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韓国外交院長、「米国の海外支援ワクチンを韓国が欲しがるのは国の格に合わない」

登録:2021-05-22 05:58 修正:2021-05-22 06:56
CBSのラジオ番組で「米国の海外支援、8千万人分は開発途上国に行くべき」
キム・ジュンヒョン国立外交院長が今月21日、CBSラジオ「キム・ヒョンジョンのニュースショー」に出演した=放送局の動画よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 韓国国立外交院のキム・ジュンヒョン院長が21日、ジョー・バイデン米政権が海外に支援すると発表した「新型コロナワクチン8千万人分を韓国が欲しがるのは国の格に合わない」と述べた。

 キム院長は同日朝、「CBS」のラジオ番組「キム・ヒョンジョンのニュースショー」に出演し、「誤解を解きたいことがある」として、こう述べた。キム院長は「現在(米国が海外に支援する計画というワクチン)8千万人分を韓国に配分するのではという期待もあるかもしれないが、開発途上国や防疫に能力のない国に行くべきものを韓国が持ってくるのは、国の格に合わないと思う」と語った。21日(現地時間)に米ワシントンで開かれる韓米首脳会談で、相手国がワクチンを必要とする時に先に使って後で返済する、いわゆる「ワクチン・スワップ」も議論され、その結果、米国から一部ワクチンの支援を受けられるのではという期待を一蹴したのだ。さらに、具体的な需給を巡る合意よりは、ワクチンをめぐる両国の協力に関する原則やビジョンについて合意がなされるだろうと見通した。

 キム院長はさらに、米国側からワクチン製造技術の移転を受けて韓国にワクチン工場を建てる「グローバル・ワクチン・ハブ」の構想が「より重要」だと強調した。韓国が「製薬生産力においては世界トップクラス」であるため、「(米国が)技術移転を考えるなら、韓国が最初のパートナーになるだろう」としたうえで、「その部分については多分具体的な合意があるだろう」と予想した。実際、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪米期間中、サムスンバイオロジックスがモデルナとワクチンの委託生産契約を結ぶ可能性が高いと見られている。

 米ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は20日(現地時間)、定例ブリーフィングで「韓国のように経済が発展した国々のワクチン需給要求に対するホワイトハウスの立場」を尋ねる質問に対し、「新型コロナとの戦いで米国が韓国を支援する方法だけでなく、全世界のパンデミックと戦うため、我々が共に協力する方法を議論することを期待する」と答えた。また、米国が明らかにした海外へ支援するワクチンの量について、「公平」かつ「公正」でありながら、「最も助けを多く必要とする」所に、「地域的なバランス」も考慮して検討を進めているとし、「(その)結果が明日(首脳会談)前に出るとは期待していない」と述べた。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/996113.html韓国語原文入力:2021-05-21 10:51
訳H.J

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