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文大統領、米国家情報長官との面会で「朝鮮半島情勢について意見交換」

登録:2021-05-15 05:58 修正:2021-05-15 08:34
21日の首脳会談を控え「北朝鮮関連情報の共有と評価」
文在寅大統領が14日午後、大統領府で訪韓中のアブリル・ヘインズ米国家情報長官と面会し、記念撮影を行っている=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が14日、アブリル・ヘインズ米国家情報長官(DNI)と大統領府で面会し「韓米両国間の懸案および朝鮮半島情勢などについて幅広く深みのある意見交換を行った」と、大統領府が発表した。

 パク・ギョンミ大統領府報道官は同日、書面でのブリーフィングを通じて「文在寅大統領は今日の午後、訪韓中のヘインズ長官と面会した」として、このように伝えた。

 文大統領は「米国初の女性国家情報長官であり、バイデン政府発足後、上院で最初に承認された方」だとし、「ヘインズ国家情報長官の在任中、両国間の情報協力関係がさらに発展し、韓米同盟がさらに強固になることを望んでいる」と期待感を示した。国家情報長官は中央情報局(CIA)をはじめ、米国の全情報機関を統率するポストだ。

 ヘインズ長官は「文大統領が人権と平和のために歩んできた道に尊敬の意を表する」としたうえで、「韓米同盟は安保同盟以上の価値を持つ」と強調した。パク報道官によると、文大統領は「韓米両国は民主主義と人権、平和といった普遍的価値を共有し、韓米同盟は安保同盟を超えてこうした普遍的価値の同盟までを意味する」と述べたという。

 文大統領がヘインズ長官と直接面会したのは、何よりもバイデン政権の対外政策分野の高官を最高水準で礼遇するという外交的考慮が強く働いたものとみられる。「文在寅-バイデン政権時代」における韓米両国政府の北朝鮮政策協力の始発点であり、今年の朝鮮半島情勢の尺度になる韓米首脳会談を控えて、ヘインズ長官の訪韓を「北朝鮮関連情報の共有と共同評価」を通じた北朝鮮政策をめぐる協力基盤の強化・拡大のチャンスにしたい構えだ。

 このような韓国政府のアプローチは、ヘインズ長官の訪韓目的にも通じるものがある。実際、12日に訪韓したヘインズ長官の2泊3日の日程は、徹底して韓米の間で北朝鮮関連情報を共有し、情報・情勢分析に共感することに焦点が当てられていた。これは、同長官が面会した人たちと訪問した場所からもうかがえる。ヘインズ長官は「最も内密な北朝鮮情報」を扱うパク・チウォン国家情報院長とイ・ヨンチョル国防情報本部長、北朝鮮関連情報を基に北朝鮮政策を調整するソ・フン大統領府国家安保室長らに会った。彼女は12日、パク・チウォン国家情報院長と東京で開かれた韓米日情報機関トップ会合で会ったのに続き、訪韓中にも非公開で会ったという。ソ・フン安保室長とは13日、ソウル市内のホテルで晩餐を共にしたのに続き、14日、大統領府で再び会った。先月初めに米国を訪問したソ室長とワシントンで非公開の面会を行ったのに続き、1カ月ぶりの再会となる。二人は頻繁な会談を通じた密度の高い「北朝鮮関連情報の共有と共同評価」を経て、韓米両国政府の北朝鮮政策における協調の基盤の拡大を目指しているものとみられる。しかし、ヘインズ長官は北朝鮮政策の執行部署である統一部や対米政策執行部署である外交部高官らとは面会していない。“政策”よりは“情報”に焦点を合わせたわけだ。“正確な情報”は効果的な政策樹立・執行の前提だ。ヘインズ長官は訪韓2日目の13日午前には朝鮮半島臨時軍事停戦体制の象徴である非武装地帯(DMZ)の板門店で「南北分断と軍事的対峙」を実感する機会を持ち、14日午後に韓国を発った。

イ・ジェフン、ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/995294.html韓国語原文入力:2021-05-14 18:08
訳H.J

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