「息苦しさがあります。いろいろな息苦しさがありますが、外に出られない息苦しさが一番大きいです」
「あきらめに近いと思います。今後も正常に戻るのは難しいだろうという考えが強いですね。コロナ禍の前に戻るのは難しいだろうというニュースを見て、ますますそんな考えが強くなりました」
牧園大学学生相談センターのノ・ソンドン教授の昨年の論文「コロナ禍による大学生の心理的影響と克服要因」に載った大学生の声だ。彼らの言葉には、コロナ禍によって生じた不安とあきらめの心情がそのまま込められている。
コロナ禍の長期化によるうつとストレスの克服が国家的問題として浮かび上がっている中、特に20代の青年のうつ病が危険水準に達しているという研究結果が発表された。
韓国教育開発院が5日に発表した「2021年4月のイシュー統計」によると、韓国トラウマストレス学会は昨年12月、全国の広域市・道に居住する成人(19~70歳)2063人に対して「国民のメンタルヘルスの実態に関する調査」を実施した。調査の結果、27点満点で測るのうつ病選別ツール検査で、19~29歳の青年層の25.33%が「うつ病危険群」に当たる10点以上だったことが分かった 30代は24.16%、40代は18.67%、50代は18.67%、60歳以上は13.24%だった。特に「深刻な水準」と判断される20点以上の割合は、19~29歳が4.58%で、30代(2.31%)の2倍近い数値となった。40代は3%、50代は1.45%、60歳以上は3.38%だった。
うつの程度の調査結果でも19~29歳の青年層は6.36点で、これも30代(6.03点)、40代(5.41点)、50代(5.34点)、60歳以上(4.48点)に比べて最も高かった。憂うつを感じる原因としては「疲れ」、「興味と楽しみがない」、「睡眠問題」、「希望がないと感じる」などが高い割合を占めた。
特に12月の調査では、最近2週間で「いっそ死んでしまった方がましだと思ったり、自傷行為をしようと思った」と回答した20代の割合も、16.98%に達していた。韓国教育開発院教育指標研究室のイム・フナム先任研究委員は、同報告書で「(20代は)他の年齢層に比べて憂うつを感じている人の割合が高く、高危険群の割合も相対的に高いことは明らか」とし「感染に対する恐れは他の年代と類似しているのに対し、不安と憂うつは他の年代に比べて多いため、これについて支援が必要とみられる」と指摘した。
しかし、肝心の関係省庁などによる青年層の「コロナブルー」への対応は不十分だと指摘される。イム先任研究委員は「コロナ不安に関しては高齢者、障害者等のような脆弱階層の支援は考慮されているが、青年層のうつに対する支援策はほとんどない」と指摘した。