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選手に性的暴行、韓国ショートトラック国家代表の元コーチに懲役10年6月

登録:2021-01-22 09:44 修正:2021-01-22 10:40
裁判所「罪責が重く、非難の可能性が非常に高い」として重刑判決
2018年の平昌冬季五輪の前に韓国女子ショートトラック国家代表のシム・ソクヒ選手に暴行を加え、国家代表チームのコーチから除名されたチョ・ジェボム元コーチが、2018年6月18日午前、警察の取り調べのため京畿道水原市の京畿南部警察庁広域捜査隊に出頭している/聯合ニュース

 韓国女子ショートトラックの看板スター、シム・ソクヒ選手に約3年間性犯罪を犯した容疑で拘束起訴されたチョ・ジェボム元国家代表チームコーチに対し、懲役10年6月が言い渡された。

 水原地裁刑事15部(チョ・ヒュオク裁判長)は21日、児童・青少年の性保護に関する法律違反(強姦等致傷)の疑いで拘束起訴されたチョ被告に対し、「罪責が重く、非難の可能性が非常に高い」として、このような判決を下した。また同地裁は、200時間の性暴力治療プログラムの履修、7年間にわたり児童・青少年関連機関および障害者福祉施設への就職制限を命じた。

 同地裁は「被告は被害者を指導したショートトラック国家代表チームのコーチとして、数年間にわたり何度も、被害者が対抗できない状態を利用して威力による性犯罪を犯した。しかし容疑を否定し、被害者から許しを得るための措置も取らなかった」と重刑判決の理由を明らかにした。

 チョ被告はシム選手が高校2年生だった2014年8月から、平昌(ピョンチャン)冬季五輪開幕直前の2017年12月まで、泰陵(テルン)、鎮川(チンチョン)の選手村や韓国体育大学のスケートリンクなど7カ所で、30回にわたって性的暴行を加えたり、強制わいせつ行為をした疑いが持たれている。検察はチョ被告の犯罪事実のうち、シム選手が高校生だった2016年以前の容疑については児童青少年の性保護に関する法律違反で起訴した。

 チョ被告は性犯罪とは別に、シム選手に常習的に暴行を加え怪我させた容疑で裁判にかけられ、2019年1月、控訴審で懲役1年6カ月を言い渡され、刑が確定され服役した。

 これに先立って検察は昨年10月の結審公判で「被告人は被害者に数十回にわたり性的暴行・強制わいせつをしたにも関わらず、容疑を否定しており、罪質が相当に悪い」とし、懲役20年を求刑した。また、10年間の就業制限と5年間の保護観察、居住地制限などを要請した。

 チョ被告は当時、最後の陳述で「指導過程で暴行・暴言をしたのは認めるが、訓育のためであり、性犯罪を犯したことはない」と述べた。

 一方、被害者のシム選手は証人として2回出廷し、チョ被告の犯行に関する質問に具体的に答え、証言の過程で涙を流すこともあった。

キム・ギソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/979780.html韓国語原文入力:2021-01-2114:44修正:2021-01-2202:34
訳C.M

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