メッセージアプリのテレグラム「n番部屋」を創設した「カッカッ」ことムン・ヒョンウク被告(25)が無期懲役を求刑された。
大邱(テグ)地裁安東(アンドン)支部の審理で12日に開かれた結審公判で、検察はムン被告に無期懲役を求刑した。また、保護観察、電子装置の設置、児童・青少年関連機関などへの就業制限命令を下すよう裁判所に要請した。検察は「被告は緻密かつ計画的に個人の欲望を満たすために犯行に及び、多数の被害者が発生するとともに、映像を流通させて被害を及ぼし続けた」と求刑の理由を説明した。
大邱地方検察庁安東支庁のデジタル性犯罪特別捜査タスクフォース(TF)は、6月5日に「児童・青少年の性保護に関する法律」のわいせつ物製作配布・性的暴行、刑法の脅迫・特殊傷害など12の容疑で、ムン被告を起訴している。ムン被告は、2017年1月から昨年7月まで、275回にわたって児童・青少年21人に性的搾取映像を撮影させ、これを自身に送らせた容疑を受けている。また2018年11月から昨年3月にかけて、複数の共犯者と性的搾取映像を制作した容疑もある。
検察は、ムン被告が昨年2月から今年1月にかけてテレグラム「n番部屋」にアップロードした性的搾取映像が3762件に上ることを突き止めた。検察が確認した被害者だけでも39人にのぼる。ムン被告は、「性的搾取映像物を流布する」として被害者の両親3人を脅迫した容疑も受けている。
慶北地方警察庁は5月12日にムン被告を拘束し、翌日の身元公開委員会の審議を経て、ムン被告の身元情報の公開を決定した。当初、警察は9つの容疑を適用し、5月18日にムン被告を送検した。その後、検察は更なる捜査によって3つの容疑を追加し、ムン被告を起訴した。送検の際、「犯行の目的は何か」との取材陣の問いに対し、ムン被告は「誤った性観念を持っていたと思う」と答えた。被害者たちに対しては「申し訳ない」と述べた。