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韓国政府、武漢に取り残された韓国人のため、早ければ30日にチャーター機投入

登録:2020-01-27 23:27 修正:2020-01-28 07:18
武漢総領事館、27日に韓国人に告知 
帰国希望者に対する防疫対策も検討 
「帰国後14日間、国家施設で隔離生活」
中国の湖北省武漢で今月26日、医療陣らが救急車に乗っている=武漢/AP・聯合ニュース

 新型コロナウイルスによる肺炎の発生地とされる中国湖北省武漢に取り残された韓国国民のため、韓国政府が早ければ30日にチャーター機を送ることにした。

 駐武漢韓国総領事館は27日、ホームページ(http://overseas.mofa.go.kr/cn-wuhan-ko)を通じて、同日午後11時55分までチャーター機搭乗の申し込みを電子メールで受け付けると公示した。総領事館は「最終搭乗客のリストを28日、ホームページ及び韓国人会ウィチャットのグループチャットにて告示する予定」だとし、「30日あるいは31日に(チャーター機の投入を)を進めているが、中国と協議によっては変動する可能性もある」と説明した。中国政府の方針に従い、中国国籍者は韓国国民の家族でも搭乗できない。また、37.5度以上発熱や嘔吐、咳、喉の痛み、呼吸困難などの症状がある者は搭乗できず、中国政府によって武漢で隔離される。

 政府は28日午後、チョン・セギュン首相主宰で関係長官会議を開き、チャーター機の投入案などを公式決定する予定だが、すでに韓国人の帰国案をめぐって中国当局と協議してきており、27日午後にも国務調整室長主宰で関係省庁会議を開いて、韓国人の帰国後の管理対策を含めた実務準備事項を協議した。外交部当局者は「中国政府が武漢市と周辺地域を事実上封鎖したことで、現地滞在国民の懸念が高まっている」とし、「在韓国総領事館に早期帰国を要請した」と述べた。

 武漢から集団帰国する韓国人を通じて、新型コロナウイルスが国内に広がる可能性もあるだけに、政府は彼らの帰国後の隔離などをはじめ、様々な防疫対策を検討している。チャーター機に搭乗した人たちは潜伏期を考慮し、帰国当日から14日間、国家指定の施設で生活するようになる。武漢に滞在中のある国民は、「政府側が帰国するチャーター機に乗る人たちに、14日間隔離生活をするという同意書への署名を求めていると聞いた」と伝えた。

 現在武漢にいる韓国人は留学生や自営業者、駐在員など500~600人と推算される。彼らのうち、新型コロナウイルスへの感染が確認された患者や感染が疑われる人はまだいないものと見られる。これに先立ち、韓国総領事館が現地の韓国人を対象にチャーター機で帰国することを希望するか否かを尋ねた需要調査で、500人以上が搭乗する意向を示したという。チャーター機の搭乗者には、成人は30万ウォン(約2万8千円)、小児は22万5千ウォン(約2万1千円)などの費用が請求される。

 一方、国内企業も非常態勢を稼動している。武漢地域に工場を建設したSK総合化学は現地駐在員約10人を全員帰国させ、武漢出張“禁止令”を下した。武漢に工場があるポスコも現地出張を中断した。

キム・ソヨン、イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/925816.html韓国語原文入力:2020-01-27 20:47
訳H.J

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