来年から適用される第11次韓米防衛費分担金特別協定(SMA)の締結に向けて構成された韓国側交渉代表団の主要関係者が「(韓米が)互いの立場について説明し、一定部分については相互の認識が一致した」と明らかにした。
28日、防衛費の交渉の主要関係者は記者団に、22~24日に米ハワイ・ホノルルで開かれた第11次協定締結に向けた第2回会議の結果を伝えながら、こう語った。同関係者の話によると、韓米は第2回会議で、それぞれの立場を共有し、その違いを確認するとともに、特定の部分においては共感を形成したものと見られる。同関係者は同日、「交渉には相手がいるものだ。具体的な内容については、結論に至るまでは言及できない」とし、具体的に韓米がどのような部分で意見の食い違いを再確認したのか、または認識を共有したのかについては明らかにしなかった。
ただし、韓米は第10次協定が満了される今年末まで第11次協定を締結するため努力すべきという基本原則には考えが一致するものとみられる。同日、防衛費交渉の主要関係者は「基本的に年末までに終わらせるための努力が必要だと考えている」と述べた。
同関係者は、チョン・ウンボ韓米防衛費分担交渉大使が今回の交渉に臨むうえで明らかにした覚悟と原則について、「(防衛費の交渉が)防衛や外交的な側面と共に経済的な面や予算と関連した部分も踏まえ、それら(経済、予算関連の部分)が公正かつ合理的で公平な分担という最終目標の達成において共に考慮されて反映されるべき部分という点で、(大使の)追加的な役割があるのではないかと考えている」と伝えた。防衛費交渉では常に外交・安保的な要素を考慮しなければならないが、今回は企画財政部官僚出身を代表に任命したこと自体が、交渉で決して損をしないという政府レベルの意志表明であるということだ。
一方、同関係者は、今回の交渉で韓国の防衛費分担金の算定方式、すなわち現行の「総額」型から具体的な所要を計算して金額を決める「所要」型に変える制度改善を行うかどうかについて、「そうしたすべてが協議過程に含まれるだろう」と述べた。韓国は今回の交渉でも、人件費(在韓米軍韓国人労働者の賃金)▽軍事建設費(米軍基地内の施設建設)▽軍需支援費(用役および物資支援)といった従来の分担金協定の枠組みの維持を主張しているとみられる。しかし米国は、これまで伝えられた通りなら、従来の防衛費枠組みに新たな項目まで追加し、韓国の分担金を大幅に増やすべきだと主張しているという。
イ・チョルヒ共に民主党議員は、今月18日に開かれた国会・法制司法委員会の国政監査で、米国がこれまで防衛費分担金に含まれていなかったか、各自負担してきた▽戦略資産の展開▽韓米合同軍事訓練・演習▽在韓米軍の家族支援費用などを追加要求しているとし、その金額が30億ドルに達すると主張した。カン・ギョンファ外交部長官は21日、国会外交統一委員会の国政監査で、防衛費分担と関連し、「(米国側から)これまでとは異なる要求がある」と述べた。政府内外では、米国が50億ドルまで大幅に引き上げる必要性を主張するという話もある。